ハイテクで中国生活は便利快適、日本の大学生の上海体験談
【東方新報】「日本の大学生100人が中国を見る」活動の第2弾で上海市に滞在中の大学生たちが9月2日、衛星データを利用する自動運転実証施設「百度アポロ(Baidu Apollo)無人運転センター」とハイテク技術でフードデリバリーなどを手掛ける「美団(Meituan)」の2か所を訪問し、先端テクノロジーがもたらす便利で快適な生活体験を自身で味わった。 未来の生活にはどれほど大きな可能性があるのだろうか。 日中両国の若者たちは、今後どのような協力関係を築くことができるだろうか。 「無人車に乗ろう!」、今中国の巷は無人運転に関する報道があふれている。しかし日本の大学生たちは、これが初めての体験だった。 当日はさほどの好天ではなかったが、道路上の無人運転走行には何も影響はなかった。「自動運転は、思ったよりずっとスムーズなのね!」、中央大学(Chuo University)の瀬上茉莉花(Marika Segami)さんは、前方に広がる道路を見ながら感嘆の言葉を発した。 中国の無人運転テクノロジーの発達速度は驚くほど速い。中国のインターネット大手「百度(Baidu)」は2013年に無人運転プロジェクトを立ち上げたが、そのわずか8年後には、人間の手足と頭脳を完全解放し、利用者の潜在的要求を分析し、自主的に運転操作を行い、さらには自己学習を通じてスキルアップする能力を持つ、自動運転クラス分類の最高位L5級の「L5カーロボット(Autonomous Driving Level 5)」を発表した。現在、無人運転タクシーは中国の幾つかの都市で、すでに見ることができる。 中央大学の長谷川綾(Aya Segami)さんは「私は運転する感覚が好きで、今は自分で運転したい」と言いながらも「将来、運転が億劫になったら、きっと自動運転技術を使います」とも言う。 無人運転センターを見学した後、学生たちは「美団」が運営するドローンを使ったフードデリバリーサービスの実地体験を行った。 中国最大の通信アプリ「微信(ウィーチャット、WeChat)」のQRコードをスキャンして現在地の黄興公園(Huangxing Park)を認知させた早川公晴(Kousei Hayakawa)さんは、お気に入りのミルクティーを注文した。すると間もなく、携帯電話に「ドローンがご注文の品を集荷中です」との表示が出た。そして注文からわずか17分後に、公園の上空に配達のドローンが現れ、学生たちから歓声が上がった。 この時、電話の画面には「商品が届きました」と表示された。早川さんは電話番号の下4桁を入力して、商品棚から紙パックに入ったミルクティーを取り出した。 日本の学生が最も驚いたのは、この「美団」のドローンはあまり小さく見えないのに、実は重さが7キロしかないことだった。楊浦区(Yangpu)にある「美団総合指揮センター」では、日本人女子学生2名が展示されているドローンを軽々と持ち上げ、「あれ、とても軽いですね。見た目よりもずっと軽い!」と驚きの声を上げた。 1日から6日まで行われた「日本の大学生100人が中国を見る-上海ステーション活動」では、40名以上の日本の大学生が上海を訪れ、人文、歴史、科学技術イノベーションなど現地の最も代表的な場所を、彼ら自身で体験した。 静寂に包まれた魯迅公園(Luxun's Park)を散策し、「外灘(バンド、Bund)」や「黄浦江(Huangpu River)」のナイトクルーズに参加したほか、中国を代表する名門大学で交流会も行った。 今回の活動は、中国駐日大使館が主催し、中国メディア「新民晩報(Xinmin Evening News)」と日本のメディア「東方新報(Toho Shinpo)」が共同で請け負い、上海市人民対外友好協会と「上海報業集団(Shanghai United Media Group)」の大々的な支援を受けて実施されたものだ。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。