イスラエル軍、「ヒズボラ上級工作員」を拉致 レバノンに上陸・奇襲
【AFP=時事】イスラエル海軍の特殊部隊が1日、レバノン北部沿岸のバトルーン(Batroun)で奇襲し、見習い船員の男性を拘束し尋問のためイスラエルに連行した。軍関係者は、男性はイスラム教シーア派(Shiite)組織ヒズボラ(Hezbollah)の「上級工作員」だとしている。 【写真】イスラエル軍の特殊部隊が上陸したとされる海岸を調べるレバノン兵 レバノン国営通信社によると、1日未明に「正体不明の軍部隊」がバトルーンの海岸に「上陸」。部隊は「各種武器・装備を携行して海岸近くの家に向かい、レバノン人男性1人を拉致」した後、スピードボートで公海へ逃走したという。 イスラエル軍の関係者が軍の関与を認め、拘束した男性は「ヒズボラの上級工作員で、その分野の専門家」だと述べた。「工作員はイスラエル領内に移送され、現在取り調べを受けている」という。 拉致された男性の知人によると、男性はバトルーンにある国立海洋科学技術研究所(MARSATI)の学生で、研究所近くの学生寮から連れ去られた。同研究所はレバノン屈指の海運関連の訓練校となっている。 レバノン首相府は2日、ナジブ・ミカティ(Najib Mikati)首相が本件について国連安全保障理事会(UN Security Council)に苦情を申し立てるよう外務省に指示したと発表した。レバノン軍と国連レバノン暫定軍(UNIFIL)が調査を行っているという。【翻訳編集】 AFPBB News