「神話の犬のよう」「あんなに大きいとは」 北欧で「激レア」動物の撮影に成功…「足跡の発見さえ困難」
<ロシアとの国境に近いフィンランド東部の森林地帯で撮影されたのは、ヨーロッパ大陸北部には約1200頭しか生息していないとされるイタチ科の動物>
フィンランドの写真家兼ビデオグラファーの男性が、世界でも希少な野生動物の撮影に成功した。彼は撮影した映像に「足跡を見つけることさえ非常に幸運な、珍しい動物を撮影した」というコメントを添えてインスタグラムで公開。そこにはクズリというイタチ科の動物が水辺を走る姿がはっきりと映し出されていた。 【動画】「神話の犬のよう」「あんなに大きいとは」 北欧で「激レア」動物の撮影に成功...「足跡の発見さえ困難」 ヘルシンキ在住のエリアス・カリオラ(35)がクズリを撮影したのは、ロシアとの国境に近いフィンランド東部の地点だった。森林地帯の撮影小屋に15日間滞在し、クズリを2回目撃したが、いずれもごく短い時間だったとカリオラは本誌に語った。 カリオラがインスタグラムに投稿した映像には、獰猛なクズリが自然の中を移動する様子が収められている。明るい茶色と暗い茶色が混ざった毛色のクズリが、周囲を見回すために立ち止まったわずかな瞬間がカメラによって捉えられた。 映像には「足跡を見つけることさえ非常に幸運な、珍しい動物を撮影した」というテキストが添えられ、2000万回以上再生されている。 「クズリは絶滅の危機に瀕しており、偶然目撃することはほぼ不可能だ」とカリオラは述べる。「この4年間で、私は撮影小屋から5回クズリを目撃した」 ■欧州大陸北部にクズリは約1200頭が生息 「この5回のために、60日間ほど昼夜観察した。クズリのホットスポットであるフィンランド東部の原生林でさえ、クズリに出会える確率はそれほど高くない。クズリが現れたときは、毎回とても嬉しい驚きだった」 クズリはヨーロッパや北アメリカなど、北半球の広い森林地帯に生息している。絶滅が危惧されており、ヨーロッパ大型肉食獣イニシアチブによると、ヨーロッパ大陸北部には1200頭が生息しているという。 一方、環境保全団体デイフェンダーズ・オブ・ワイルドライフによると、太平洋岸北西部には300頭ほどしか残っていない。 カリオラが撮影したクズリの映像は、大きな反響を呼び、インスタグラムでは「いいね」が100万件以上、コメントは何千件も寄せられている。 「すごい。あんなに大きいとは思わなかった」「神話に出てくる犬のようだ」という声や、「よくぞ撮影してくれた!」「クズリはとても美しい。可能性は低いと思うが、一度見てみたい」「クズリが実在する動物であることは忘れられがちだ」というコメントもある。 クズリの英名が「ウルヴァリン」であることから、映画『X-MEN』シリーズでウルヴァリンを演じたヒュー・ジャックマンの画像を投稿する人も多かった。あるユーザーは、映画『デッドプール&ウルヴァリン』にちなんで、「彼はデッドプールを探しているんだろう」と書き込んだ。
ブライアン・ディロン