能登半島地震 “被災ペットの今” 保護猫・ミミを抱いて気づいたこと 愛猫家の佐藤梨那アナが取材
被災した動物たちは、石川県内にある保健所などの施設で保護されていましたが、収容場所はいっぱいになり、事務所までケージだらけに。もともと病気にかかっていた動物や被災したストレスもあり、施設の中は感染症がまん延していたといいます。 被災して引き取られた猫には、こんな特徴が―― 佐藤「やっぱり、人慣れしていますね」 香取「今、東京で私たちが保護する猫よりずっと慣れています。触れる、抱っこして喜んでいる、ゴロゴロ言っている。今回、被災猫ちゃんを引き受けて、やっぱり人に慣れている猫の譲渡はありがたいなと。本当にすぐに家族の一員になれる」 佐藤「こうやって人に慣れているからこそ、メディカルチェックさえ終われば、新しい家族のもとにいけるということなんですね」 香取「そうです。私たちが3便(3回に分けて)を引き受けた感想です。本当にいい子ばっかり、本当に大事にされていました」
■被災地での保護活動の難しさ
飼い主が被災して飼育できなくなってしまったペットが、保健所などの施設に今も続々と集められているといいます。また、通常の保護活動とは違い、被災地だからこその難しさも。私自身、1月に能登地方で取材をした際に、倒壊した建物のすき間を縫って、割れた瓦の上を歩く猫の姿を何匹も見かけました。 佐藤「私も取材に行った時に、地域猫なのか、倒壊した家から逃げ出してしまった猫なのかわからない猫を見かけたんですね。能登地方で起きたからこその難しさはあるんでしょうか」 香取「とても難しいのは、もともと放し飼いが圧倒的に多かったらしいんですね」 猫を放し飼いしていた場合、飼い主がいる猫なのか、地域猫として生活していたのか、被災地ではどの猫を助けていいのか判断が難しいといいます。被災された方が捜しているペットかもしれず、見つけた猫を勝手に保護することはできません。また、避妊去勢手術をしていない猫も多く、早く対応しなければ“被災2世”になる子猫たちが生まれて、状況はさらに厳しくなることも考えられるそうです。こうした状況から1匹でも多くの被災ペットを助けるため、石川県などの自治体、国、ボランティアが連携して対応にあたっているということです。