《更年期に起こりがち》“舌トラブル”の原因と対策は?食べ物で意識すべきは「亜鉛」
更年期はストレスや口腔内の乾燥などが起こりやすく、舌がピリピリ、じんじんするなど、舌の違和感の原因になっていることもあるという。そこで、薬剤師の山形ゆかりさんに、舌の違和感の原因や病気が関係している可能性について、また、違和感解消のための食事や漢方薬について教えてもらった。 【写真】舌の違和感解消に役立つ食材は?
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舌の違和感の原因
舌の違和感には、舌痛症や亜鉛不足、口内炎などの病気が関係している可能性が考えられます。また、病気が関係している場合もあるので、診察を受けるべき症状についてもチェックしておきましょう。 ◆舌痛症 舌痛症は「口腔内灼熱症候群(バーニングマウス症候群)」とも呼ばれ、舌に痛みを感じていても見た目には炎症や潰瘍などの異常がない病態です。症状としては、やけどのようなひりひりした痛みや刺すようなチクチクした痛みが舌や口全体に起きます。 明確な原因はわかっていませんが、遺伝やストレス、口腔内の乾燥が関係していると考えられており、更年期の女性の発症率が高い傾向にあります。 また、味を感じるために必要な味蕾細胞の再生に欠かせない栄養素である亜鉛の不足は、味覚障害につながり、舌の違和感が起きやすくなります。 亜鉛不足による味覚障害では、味がわからないこと以外にも、薄味に感じやすい、何も食べていないときに口の中が苦いなどの症状もみられるのが特徴です。 また、味覚障害が起こると味を感じにくくなり、唾液の分泌量が減少するため、口腔内の乾燥にもつながります。亜鉛不足の味覚障害による口腔内の乾燥が舌痛症の原因となっている可能性があります。 ◆口内炎や舌癌などの病気 口内炎や舌癌、口腔カンジタ、ヘルペスなどの口腔内の病気も舌の痛みや違和感を生じさせます。また、口腔内の病気に限らず、糖尿病やシェーグレン症候群、貧血などの二次的症状という可能性もあります。 口内炎は自然治癒やステロイド軟こうの塗布で、数日~2週間ほどで治るのが一般的ですが、2週間以上経っても治らない、舌の痛みや違和感以外に体にも不調があるといった場合は病気の疑いもあるため、医療機関を受診しましょう。