大阪市・松井市長が定例会見10月15日(全文4完)IR施設の協議は進めている
和歌山へのカジノ誘致が決まったかのような報道も
横田:分かりました。最後にカジノ関連の質問をさせていただきたいんですが、今、『週刊文春』で発売されたばかりの二階幹事長、親密企業がカジノ隣接地3000坪を買っていたと。和歌山へのカジノ誘致がさも決まったかのような報道が出てるんですが、これの受け止めをまずお聞きしたいんですが。 松井:僕は一切それ分かりません、和歌山のことは。それは二階さんか和歌山、仁坂さんに聞いてください。 横田:二階さんの政治力が菅政権誕生で強くなって、一気に進んでしまうような印象も、恐れもあるんじゃないかと思うんですが。 松井:いや、そんな簡単に進むことはないですよ。だって、皆さんもしっかりチェックしてるんだしね。それからカジノ管理委員会もできたし。そんなふうに、二階さんの旗振りでどんどん進むというような、そんなような事業ではないと思います。だから、それはもうあとは仁坂さんに聞いてください。
MGMは投資額を抑えるのでは
横田:あと大阪の誘致に関して言えば、MGMがハードルを上げてきたと。本国では1万8000人のリストラをするぐらい厳しい財政状況、赤字に転落して。大阪に対しても誘致自体は、進出自体は否定はしてないものの、ハードルを上げてきたと。適切な投資リターンが条件というふうに、ちょっと言い方を変えて、これは投資額をなるべく抑えて、交通インフラの投資もしないんじゃないかと、そういうリスクが高まってきたんじゃないかと思うんですが、その辺についてはどうご覧になってるんでしょうか。 松井:投資リスクというか、今現状の各そういうIR事業者の皆さん、これはMGMに限らず、このコロナにおいてお客さん激減してるんですから、売り上げはもう非常に厳しい状況だと思っております。ただ、われわれ大阪との、今オンラインでしか協議はできてないですけど、大阪に対してはその意欲というのはまったく薄れていないと聞いております。今の時点で具体的に何に投資してどうやというのは、まったくそこまでの話し合いにもまだ至ってはおりません。でも、やっぱりわれわれが目指す世界一のIR施設。これについては双方が了解した上で協議は進めていっております。 横田:その辺の実現可能性の調査等はなさらないんでしょうか。カジノの専門家の、学者の鳥畑与一静岡大教授はコロナ禍でカジノ業者、海外の企業はもうオンラインにシフトしてると。で、もうグラウンド型の、地上型のカジノは、もうビジネスモデルとして成り立たないようになってきてると。であれば、仮にワクチンが開発されて感染が少なくなっても、前のような進出、投資余力はもうないんじゃないかと、ない可能性があるんじゃないかと。その辺を大阪市としてチェック、リサーチはされないんでしょうか。 松井:いや、その学者の方がどう言われてるか分からないけど、われわれもこのIR事業者のそういう詳しいコンサルを、これ、契約をして、いろいろと調査もしながら進めていってますが、やはりカジノエリアが全部オンラインに、それやったらテレビゲームと一緒じゃないですか。テーブルゲームの、やっぱりそういう魅力というのは、一部オンラインでテレビゲームされる方もあるかもしれないけど、スロットマシンとか。でもそういうニーズっていうのは、やはりコロナが落ち着けばお客さんは戻ってくるし。 今、IRの売り上げの6割はエンターテインメント分野ということも聞いております。だからエンターテインメントとショッピング、それからやっぱり食事。こういうところはコロナが落ち着けばやはりお客さんが集まってくる施設ではないかなと、僕はそう思ってます。