ネクストレベルへの突入を感じた今年の日本一を決める大会「第8回全日本BMXフリースタイル選手権」フリースタイル・パーク種目
「第8回全日本BMXフリースタイル選手権」フリースタイル・パーク種目が岡山県岡山市の岡山市役所前にて2024年11月1日(金)~4日(月)の4日間に渡り開催され、男子エリートでは中村輪夢選手が大会5連覇、女子エリートでは小澤美晴選手がエリートカテゴリー自身初の全日本タイトルを獲得した。 毎年行われているこの日本一を決める大会には、今年も子どもから大人まで各カテゴリーのトップライダーたちが全国から集まり、各カテゴリーの全日本タイトルの座を狙い熾烈な戦いを繰り広げる中で、昨年よりアップデートしたトリックとライディングで会場を沸かせ、更に日本のBMXフリースタイル・パーク種目のレベルが向上している様子を目の当たりにすることができた。 昨年と同様に今回の大会会場となったのは岡山市役所前。岡山市役所の駐車場に設置された特設パークは、市役所という立地上、大通りに面した十字路の角に位置していることもあり、会場にはBMX関係者だけではなく一般のお客さんもふらっと訪れては大勢の方がコース横から選手たちに向けて大きな拍手と歓声を上げて観戦している様子も見られた。 以下は、今大会最高峰カテゴリーである男女エリートクラス決勝の大会レポートである。
解説が間に合わないネクストレベルの新技を魅せた中村輪夢が6連覇、女子は小澤美晴がエリートカテゴリー初タイトルを獲得。
男子エリートクラス決勝 決勝進出メンバー photograph by Naoki Gaman /Japan Cycling Federation/JFBF 雨天の影響もあり大会最終日に開催された男子エリートクラス決勝は12名で争われた。ここ最近は高い実力を持つ10代の若手選手が増えている一方でベテランや長年トップで活躍している選手も現役で参戦するなど、さらにトップレベルの層が厚くなっているのが日本のBMXフリースタイル・パークシーン。選手たちがそれぞれ異なる得意分野を持つ中でその個性が光り見応えのある決勝となった。
そんな中、他の選手たちと大差をつける圧倒的なライディングを魅せて前人未到の大会6連覇を優勝したのは中村輪夢。つい先日ワールドカップで優勝した中村は勢いそのまま、今大会ラン1本目から超大技「バックフリップバースピン to バーバック to ターンダウン」や「ダブルダウンサイド・テールウィップ」そして「720・バースピン」をメイクするパーフェクトランディングで早速90.75ptをマークし暫定1位へ。 2本目では世界初とも言える新技を加えたライディングを魅せる。最初から「バックフリップバースピン to バースピンバーバック to ダブルバースピン」を皮切りにスタートしたランでは、「720・タックノーハンド」や「ダブルバースピン・720」、そして1本目でも決めた途中でバイクを蹴って回す「ダブルダウンサイドテールウィップ」など数々の超大技を組み込んだ貫禄のあるランで94.62ptを叩き出した。この後このスコアを上回られることなく完全優勝で大会6連覇を達成した。
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