「天気がよいから日光浴させよう」はNG?観葉植物栽培のよくある誤解
インテリア的にも、家族の一員としても、観葉植物を迎えるのは一大事。『趣味の園芸』7月号の観葉植物特集では、「こんなはずじゃなかった」という後悔をしないように、ビギナーが知りたい栽培のキホンから、失敗の原因となる誤解について詳しく紹介しています。そのなかから、2つのよくある誤解を抜粋してお届けします。
【誤解1】今日は天気がよいから日光浴させよう!
【外で日光浴させる必要はなし】 「たまには日に当てないと」と、室内に置いている観葉植物を、いきなり外に出すのは要注意。色白の人が急に強い日ざしに当たるとひどく日焼けするように、室内の日陰で育てている植物を急に直射日光に当てると、葉焼けしたり、冬は気温差で弱ってしまいます。 観葉植物は直射日光を嫌う種類も多くあります。日光を好む種類でも、まずは室内で徐々に明るい場所へ移動させ、1~2か月かけて日光に慣らすことをおすすめします。
【誤解2】元気がないときは、とりあえず肥料!
【植物のご飯は光合成、過度の肥料は逆効果】 「肥料は植物にとってご飯のようなもので、与えなければ育つことができない」と、過度に施していませんか。植物にとってのエネルギー源であるご飯は光合成であって、肥料はあくまでも副次的なもの。 むしろ、人間が病後などで弱っているときに、いきなりステーキを食べたら消化不良になるのと同様で、弱ったときに施すと逆効果。寒さや暑さ、根の傷みなどで元気がない場合は肥料を施さず、水やりも控え気味にします。根詰まりで弱っている場合は、新しい土で植え替えてください。 観葉植物を育てているけど、うまくいかないという人は、常識と信じ込んでいることが間違っている場合があるかもしれません。7月号ではほかにもよくある誤解を紹介しています。気候や自然環境も変化している今、ぜひ見直してみましょう。 教えてくれた人/小川恭弘(おがわ・やすひろ) 園芸研究家 千葉県館山市の植物園で、18年間にわたって熱帯植物の管理・栽培に携わる。現在は観葉植物をはじめとする熱帯植物の知識を生かし、フリーランスで活躍中。自宅でも多くの熱帯果樹などを栽培している。 ●『趣味の園芸』2024年7月号 「観葉植物を家に迎える前に! 後悔しないグリーンとの暮らし方」より