「他の誰よりも、濃い関係だったと思います」 早大・小宮山悟監督が語った徳武定祐さんへの思い
西武外野手も感謝
早大は11月20日に開幕した明治神宮野球大会に出場している。23日の初戦(2回戦)では環太平洋大との対戦が控えており、小宮山監督は特別な思いで神宮に立つこととなる。 教え子の一人、早大時代に徳武さんから打撃指導を受けた西武・蛭間拓哉は参列後、取材に応じた。節目には必ず、連絡する。昨年、1年目のルーキーイヤーを終えると、自ら足を運んで、シーズン報告をしていた。2年目の今季も、間もなく向かうはずだったが……。 「秋季キャンプが終わって今日21日、徳武さんの家に行って、いろいろ話す予定だったんです。1、2週間前に連絡して『待っているぞ!!』というお話だったので……。(その後)小宮山さんから訃報連絡がありましたが正直、今も信じられない思いです。(入団してから)この2年間、良いところを見せられなかったので、来シーズンはしっかりと徳武さんの分まで、頑張りたいと思います」 この夜の通夜では、20代から40代にかけた若い年代の稲門倶楽部(早稲田大学野球部OB会)のメンバーが目立った。コーチ時代は「熱血漢」という言葉しか見つからないほど、活動拠点の安部球場で徹底指導。学生と真正面から向き合う姿が、印象に残る。高齢でありながら、スマホなども使いこなし、イマドキの若者の心をつかむのがうまかった。いつでも、どこでも、相談に乗ってくれる大先輩は、多くの教え子に慕われていたのだった。 文=岡本朋祐
週刊ベースボール