「言い訳をしたくなることも」菅原由勢24歳の葛藤…出場機会を失ってもなぜ折れなかった? “最高のお手本”はあの選手「尊敬しかありません」
結果を残すチームには、共通点がある。 一体感があるのだ。 ピッチに立つ。ベンチから出場をうかがう。スタンドから勝利を願う。それぞれの立場を超えて心を重ねることで、順境におごることなく、逆境に逞しいチームとなっていく。 【新着写真】「みんなの愛を感じた」菅原由勢にベンチメンバーが駆け寄って…感動的な祝福シーン。「最高のお手本」の“あの選手や”髪サラサラな長谷部コーチなど日本代表レア写真も一気に見る(全70枚)
「みんなの愛を感じた。でも…」菅原由勢が語った本音
11月15日に行なわれたインドネシアとの北中米W杯アジア最終予選で、森保一監督が指揮する日本代表は4対0で勝利を飾った。スタンドが真っ赤に染まる敵地で、このチームの一体感を示すシーンがあった。 3対0でリードした69分だった。途中出場の菅原由勢が、伊東純也とのパス交換から右サイドを破る。ペナルティエリア内まで侵入し、味方選手と相手選手の動きを確認しながらゴールエリアまで持ち込む。最終的に右足を振り抜くと、GKと右ポストの狭い間を豪快に打ち抜いた。 「勝利を決定づけられる4点目を決められて良かったなと思います」 たくさんの選択肢が見えていた。そのなかで、ゴールの可能性が高いものを、ギリギリまで見極めた。 「最初に抜けてペナルティエリアへ入ったぐらいで中を見たときに、動き出しは見えていたし、相手のマークを外させるようなタイミングでクロスを上げようかと考えたけど、思ったよりもアクションに対するリアクションも薄かったので、ゴールも近くなってきたのでシュートを打とうと、最後は自分で決心して打ちました」 その直後だった。右コーナーフラッグ付近でゴールパフォーマンスをすると、ベンチから飛び出してきた控えメンバーに、ゴール裏でアップをしていた選手たちに囲まれる。背番号2を中心とした歓喜が弾けた。 「僕、毎回ゴールが入るたびに(得点者のところへ)行ってんすけど、みんな来てくれない。ようやくみんなの愛を感じた」とメディアを笑わせる。すぐに「でも」と言って、心のうちを明かしていく。 「さっき監督とも話しましたけど、 サッカー選手としてやってる以上、11人で出場権を争うわけで、そこに対してのライバル心は当然あるわけですけど、いまの代表チームはライバル心はあれど、リスペクトの気持ちもある。僕の1点も、ああやってみんなで喜べる。あんなにみんな来てくれるのが、僕からしたら感動的というか。みんなが勝ちたいって思っていて、そのなかで出られない選手のことを考えたり、ホントにみんながチームのことを考えてる。素晴らしいと思います」
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