ついにベール脱ぐ…元スイス代表が約9カ月ぶり実戦復帰 待望のナッシムにサポーター約800人が拍手
脚のけがなどで長期離脱していたJ1アビスパ福岡の元スイス代表FWナッシム・ベンカリファ(32)が17日、雁の巣球技場で行われた福岡U―18(18歳以下)との練習試合で約9カ月ぶりに実戦復帰した。 ■勝利の女神がチャント熱唱【写真】 途中出場したベンカリファは巧みなボールコントロールでチャンスを演出し、得点もマーク。「これだけけがが長引いたのは初めてだった分、チームメートと一緒にプレーできるのがすごくうれしい。残り2試合、チームの(ベンチ入りの)中に入れるように頑張りたい」と、ホーム最終戦となる30日浦和戦(ベスト電器スタジアム)での移籍後初出場への意欲を示した。 ベンカリファは昨季まで2年間広島でプレーし、51試合で7得点。今季移籍してきた福岡でもチームが課題にしている得点力向上のキーマンとして期待され、1月下旬から2月上旬にかけて行われた宮崎キャンプでは練習試合で複数のゴールをマークした。しかし開幕前に脚の負傷で離脱すると、練習に合流していた6月中旬にも右太ももを負傷し、離脱と練習合流を繰り返していた。 「少し悲しい気持ちになっていて、早くピッチに帰りたかった。ただ、街中でもサポーターの方が声をかけてくれたし、家族も含めていろんな方のサポートがあった。たとえ10年かかったとしても試合に戻りたいと思った」 ベンカリファが公開された練習試合でプレーしたのは2月の宮崎キャンプ中だったため、雁の巣でサポーターに実戦でプレーを披露すること自体が初めて。登場した瞬間、約800人のサポーターから拍手が起こった。ベンカリファは「これから素晴らしいプレーで返していきたい」。残り試合はわずかだが、記憶に残るプレーを約束した。(末継智章)
西日本新聞社