高い市場価値を持ちながら、日本代表ではなかなか躍動の機会がなかった古橋亨梧。11月シリーズの招集で結果を出せるか photograph by Kiichi Matsumoto

　W杯アジア最終予選インドネシア戦、中国戦に臨む日本代表。FW古橋亨梧らの招集とともに森保一監督の“逆質問”が話題になった。その中で現地取材の記者が選考基準について考察した。〈全2回〉 【画像】「FWは23億円の古橋、左は70億超の三笘。3バックは？」“市場価値高い順”だと日本代表フォーメーション図はどうなる？「わ、わかい…」森保監督は25歳時、相手に蹴られても超がんばっていたなど日本代表レア写真も見る

“逆質問”された質問の意図と、各選手の市場価値

　11月の日本代表発表会見では記者の質問に対して、森保一監督による“逆質問”が続いたことが話題になった。その1人が、筆者だった。 「選手が戦う日常のリーグのレベルを選考の際に大事にする一方で、他の選考基準とのバランスはどうしているのですか」 　そもそもこの質問を、なぜ投げかけたか。ワールドスタンダードからすると、不思議な選考になっていると感じていたからだった。 　まず、11月に招集された27選手の市場価値(以下すべて移籍サイト『Transfermark』より)と所属する国のUEFAにおけるリーグランキングを高い方から順に並べた。市場価値における順位は、すべての日本人選手におけるものだ。 〈27選手の市場価値〉※すべて11月11日時点 1位:久保建英 5000万ユーロ 2位:三笘薫 4500万ユーロ 5位:南野拓実 2000万ユーロ 6位タイ:鎌田大地、堂安律 1800万ユーロ 8位タイ:板倉滉、守田英正 1500万ユーロ 10位:古橋亨梧 1400万ユーロ 11位:遠藤航 1300万ユーロ 12位:菅原由勢 1200万ユーロ 13位タイ:中村敬斗、町田浩樹、旗手怜央 1000万ユーロ 17位タイ:伊東純也 800万ユーロ 19位:前田大然 750万ユーロ 20位:鈴木彩艶 700万ユーロ 24位タイ: 田中碧 400万ユーロ 29位タイ:小川航基 300万ユーロ 38位タイ:橋岡大樹 200万ユーロ 46位タイ:大迫敬介 160万ユーロ 48位タイ:大橋祐紀、瀬古歩夢 150万ユーロ 59位タイ:藤田譲瑠チマ 130万ユーロ 140位タイ:谷晃生 70万ユーロ 181位タイ:関根大輝 60万ユーロ 309位タイ:高井幸大 45万ユーロ (※長友佑都は500位外で17万5000ユーロ) 〈トップ30位以内の中で、今回外れた選手) 16位:渡辺剛 900万ユーロ 21位:鈴木唯人 600万ユーロ 22位タイ:川辺駿、佐野航大 500万ユーロ 24位タイ:藤本寛也、斉藤光毅 400万ユーロ 28位:町野修斗 350万ユーロ 29位タイ:毎熊晟矢 300万ユーロ 〈ケガで離脱中の主な選手〉 3位:冨安健洋 3500万ユーロ 4位:伊藤洋輝 3000万ユーロ 17位タイ:上田綺世 800万ユーロ 24位タイ:浅野拓磨 400万ユーロ 48位タイ:谷口彰悟 150万ユーロ 〈上記した選手が所属するリーグランキング〉 1位イングランド:三笘、鎌田、遠藤、菅原、冨安 2位イタリア:鈴木彩 3位スペイン:久保、浅野 4位ドイツ:堂安、板倉、伊藤、町野 5位フランス:南野、中村、伊東 6位オランダ:小川、上田、佐野、毎熊 7位ポルトガル:守田、藤本 8位ベルギー:町田、藤田、渡辺 12位デンマーク:鈴木唯 16位スイス:瀬古 17位スコットランド:古橋、旗手、前田 ※イングランド2部:田中、橋岡、大橋、斉藤 ※Jリーグ:大迫、谷、関根、高井、長友、川辺