緑茶は体にいい? 科学的根拠のある効果10
3. 血圧を下げる 心臓にいい緑茶。ある研究では、緑茶や紅茶に含まれる化合物に、血管を弛緩させることから血圧を下げる効果が期待できることが示された。とはいえその効果は強くないため、重度の高血圧症の人には劇的な変化は望めない。それでも、緑茶を飲むことは心臓の健康を改善するための前向きな一歩といえそう。日本人の成人4万人以上を対象とした別の研究では、緑茶を一日5杯以上飲む人はほとんど飲まない人に比べて心臓発作や脳卒中で死亡する確率が26%低いことが判明した。しかし、緑茶5杯はカフェインが多すぎるかもしれないので注意する必要がある。
4. コレステロール値の制御を助ける アメリカ人の3人に1人近くが脂質異常症と闘っているけれど、緑茶に含まれる抗酸化物質が役立つかもしれない。緑茶の消費が、加齢に伴う心臓にいいHDL(善玉)コレステロールの緩やかな減少に関連する可能性がある研究で推論されている。いっぽう、別の研究による分析では、緑茶が血液中のLDL(悪玉)コレステロール値を大幅に低下させる可能性が示されている。これは、コレステロールの生成と吸収を阻害するフラボノイドの一種であるカテキンを緑茶が豊富に含むためだと考えられている。
5. がんを予防する 緑茶対「ビッグC」(がんと心代謝疾患)について、緑茶の摂取が特定のがん(子宮内膜がん、食道がん、肺がん、非ホジキンリンパ腫、口腔がん、卵巣がんなど)のリスク低下に関連することが、研究レビューで発見された。鍵となるのは、ポリフェノール。お茶に含まれる植物性化合物のポリフェノールには、フリーラジカルを中和することでがんを引き起こすダメージから細胞を保護する働きが期待できる。すべてのお茶がポリフェノールを含むけれど、緑茶はもっとも高い濃度で含んでいる。ただし、そのほかの研究で矛盾した結果が出ており、結果に一貫性がない点に注意しよう。
6. インスリン感受性を高めて血糖値を改善する 糖尿病の危険性がある人は、このまま読み続けるのがおすすめ。緑茶はインスリン感受性を改善する可能性があり、血糖値を調節と2型糖尿病のリスク減少に役立つことが研究で示唆されている。しかし、別の研究では糖尿病に有益な効果は見られなかったため、さらなる研究が必要とされる。