秋の箱根に抱かれる週末旅に、スモールラグジュアリーな温泉宿「はつはな」が最適な理由
冷んやりとした空気を感じることが多くなる秋は、身体を芯から温める“温泉”が恋しくなる季節でもある。1泊2日のショートトリップに最適な温泉宿を、箱根で見つけた。 【写真21点】「はつはな」の客室、温泉etc.
全室温泉露天風呂付き。眼前に広がる、秋めく湯坂山
箱根湯本駅からクルマで10分ほどの奥湯本にある、スモールラグジュアリーホテル「はつはな」。ロビーフロアには、色づきはじめた湯坂山を借景とした展望テラスが広がり、この宿が、一棟まるごと箱根の緑に抱かれた場所であることがわかる。 「はつはな」は開業から30年を経て、2022年に大規模リニューアルオープン。これまで以上に、訪れるゲストの心が満たされる滞在を届けたいという想いから、全室温泉露天風呂付きのゆとりある客室設計に生まれ変わったという。 ロビーフロアにあるラウンジでウェルカムドリンクをいただき喉を潤したのち、早速、本丸である客室へ向かった。 今回滞在したのは、ラグジュアリータイプの部屋「煌(きらめき)」。ラウンジと同じフロアにある客室棟6階はラグジュアリー専用となっており、そのすべてが67.5㎡以上と広々とした空間である。「煌(きらめき)」は、シックで落ち着きのあるインテリアで、傾斜した高い天井が圧巻だ。ベッドに腰をかけると、その先にある湯坂山の緑と露天風呂がまるで額縁に入れた絵画のように見える。 シャンパーニュ(ハーフボトル)、はつはなオリジナルのクラフトビール、バルミューダのコーヒーマシーン、茶草場農法の掛川茶など、フリーで楽しめる飲料が充実しているのは、嬉しいポイントだ。 客室の温泉露天風呂も十分な広さがあり、部屋によっては、大人3名でも余裕で入れるサイズもあるという。秋めく緑と近くを流れる須雲川のせせらぎを聞いて湯につかれば、もうこの部屋だけで十分リラックスできるのだが、そうも言っていられない。 というのも、「はつはな」を訪れたなら楽しんでおきたいのが貸切風呂。大自然と一体化したような露天風呂の「川音(かわと)の湯」、上階まで吹き抜けの「静寂(しじま)の湯」、インフィニティ感があり車椅子利用もできる「水面(みなも)の湯」、床面に仕込まれた光ファイバーが幻想的な「明灯(あかり)の湯」と、それぞれ趣向が異なり、あの湯もこの湯と入りたくなってしまうのだ。 ちなみに、貸切風呂や大浴場がある温泉棟は、スロープカーを利用して上下階の移動ができる。子供連れ旅なら、盛り上がるポイントのひとつだろう。