大阪エヴェッサの新戦力、牧隼利が痛恨の連敗も感じたチームプレーの手応え「カルチャーを作っていく過程の1つとして良かった」
「昨日に比べて自分たちのやりたいバスケットをできたことはステップアップ」
大阪エヴェッサは11月2日、3日とホームで琉球ゴールデンキングスを迎え撃った。bjリーグ時代からの好敵手でありBリーグ屈指の強豪である琉球に勝利し、今後への弾みをつけたいところだったが、連敗という厳しい結果に終わった。 だが、内容については2日間で大きな差があった。初戦、大阪は第3クォーターにターンオーバーから速攻を食らう場面を繰り返し、このクォーターで16-37と一気に崩れ79-96で敗れた。一方、第2戦は立ち上がりでいきなり4-17のランを許して出遅れてしまったが、ここからチームは集中力を切らさずにハードワークを続けることで踏ん張った。第3クォーター途中には5点差に詰め寄る場面もあったが、琉球のここ一番での決定力に対抗できず84-95で再び敗れてしまった。 ホームでの同一カード連敗は痛恨の結果でしかない。だが、大阪の藤田弘輝ヘッドコーチは、悔しさの中にも明るい兆しを感じたと語る。「試合には敗れてしまいましたが、40分間ハードに戦い抜くことができたと思います。ディフェンスもオフェンスも、僕たちが目指しているプレーをやり切ることができました」 昨シーズンまで琉球に在籍していた期待の新戦力、牧隼利は9得点5リバウンド5アシスト2ブロック1スティールと攻守に渡って活躍した。まだ、11試合を終えた段階だが、ここまでプレータイム、得点、アシストでキャリアベストの数字を残しており、藤田ヘッドコーチの元で新時代を迎える大阪の攻守を支える存在となっている。 第2戦後、牧はこのように試合を振り返る。「昨日に比べて自分たちのやりたい大阪のバスケットを試合を通してできたことはすごくステップアップしたところでしたが、そこで簡単に勝たせてくれないのが強豪チームです。そういった相手に、僕たちのバスケで勝っていくようにしないといけないです」 対戦相手の琉球は牧にとって2019年12月に特別指定として加入してから昨シーズンまで在籍し、Bリーグ制覇など多くの栄光をつかんだ愛着ある古巣だ。琉球のエースである岸本隆一とのマッチアップでは、サイズのアドバンテージを生かした積極的なアタックからレイアップを決め切った。その場面で少しだけ笑みが見えたのではと聞くと、こう答えてくれた。 「チームのオフェンスとして、隆一さんがファウルトラブルだったので攻めていかないといけない。もう1つは、個人的な感情を試合に持ち込むのは良いことではないと思いますけど、シンプルにオフェンスでもディフェンスでもマッチアップを楽しんでいました。その気持ちも出たと思います」
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