Penが選んだ、2025年上半期「必見の展覧会」5選
特別展『蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児』
開催場所:東京国立博物館 平成館 ●東京都台東区上野公園13-9 開催期間:2025年4月22日(火)~6月15日(日) ※会期中、展示替えあり https://tsutaju2025.jp/
5. 大阪・関西万博開催記念 大阪市立美術館リニューアル記念特別展 『日本国宝展』@大阪市立美術館【4/26~6/15】
2025年4月の大阪・関西万博の開催に先立ち、3月に開館以来初めてとなる大規模改修を終え、リニューアルオープンを遂げる大阪市立美術館。万博とリニューアルの2つのビックイベントを記念して行われる『日本国宝展』は、大規模な国宝展としては公立館として初、そして大阪にて初めて開かれる国宝展だ。 第1部では、大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」にちなみ、日本美術の造形にみるデザインに注目。今日のデザインの観点から捉えても古びない本阿弥光悦の《舟橋蒔絵硯箱》や尾形光琳の《燕子花図屏風》などを展示する。煌びやかで装飾的な画面が広がる、長谷川等伯の《楓図》も必見の作品といえる。 また狩野永徳の《唐獅子図屏風》といった日本美術の巨匠たちの作品をはじめ、「いにしえ文化きらきらし」と題し、最小の国宝である金印《漢委奴國王》も公開。さらに「祈りのかたち」として、平安仏画の傑作である《孔雀明王像》を展示するほか、かつて誰もが教科書で目にした《伝源頼朝像》や刀剣に甲冑の名品、肖像彫刻の最古の例にして傑作として名高い《鑑真和上坐像》が期間限定にてお目見えする。 第2部で公開される大阪ゆかりの国宝にも注目したい。古墳時代に大陸からの玄関口でもあった大阪は、長く日本の中心として発展してきた歴史と文化を有する都市。よって社寺には多くの国宝の宝物が所蔵され、藤田美術館に代表されるように実業家らは貴重な文化財を蒐集し、海外への流出や破壊・盗難から守り、今に伝えている。『日本国宝展』にて国宝のオールスターを愛でながら、大阪の文化的な底力を体感したい。
大阪・関西万博開催記念 大阪市立美術館リニューアル記念特別展 『日本国宝展』
開催場所:大阪市立美術館 ●大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-82(天王寺公園内) 開催期間:2025年4月26日(土)~6月15日(日) ※会期中、一部の作品は展示替えを行います。 https://tsumugu.yomiuri.co.jp/kokuhou2025/
文:はろるど
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