今日運命のW杯最終予選…雨予報の「勝てば決定。負ければ3位転落」の豪州戦に森保ジャパンは勝てるのか?
体格差で圧倒的に優位に立つオーストラリアが、最終ラインからロングボールを多用。押し込まれた日本がセカンドボールの支配率でも後塵を拝すれば、失点を喫する確率もはね上がる。悪循環に陥らないためにも、アンカーでの先発が予想される遠藤航(29、シュツットガルト)は「そこは下がりたくない」と決意を語った。 「セカンドボールを拾えるかどうか。まずは自分たちが先に競りにいくべきか、後ろのディフェンダー陣に任せた方がいいのかの判断になる。そこは試合状況に応じて、システムがあるなかで一人ひとりが立ち位置を変えられるかどうか。相手の出方を見ながら、個人の判断で自分たちが変えられるかどうかが大事になってくると思う」 勝てば無条件でカタールワールドカップ出場を決められる日本だが、引き分けでもオーストラリアとの勝ち点差3をキープしたまま帰国。埼玉スタジアムで29日に行われるベトナム代表との最終戦で、引き分け以上でグループBの2位以内が確定する。 対照的にオーストラリアに負ければ勝ち点18で並ばれ、現時点でも後塵を拝している得失点差で劣る日本は3位に転落。ベトナムに勝った上で、ジッダで行われるサウジアラビアとオーストラリアの結果を待つ状況が生まれる。 最悪の場合はグループAの3位とのアジアプレーオフをへて、南米5位との大陸間プレーオフに回る茨の道が待つ。負けないことが何よりもまず求められる一戦で、右太もも裏の負傷で前回シリーズを欠場した吉田は「引き分けでもオッケー、次のベトナム戦で勝てばいい、という気持ちで臨んではいけない」と気持ちを引き締める。 「相手も後がない状況なので非常に難しい試合になる。オーストラリアとは常に僅差の試合になるなかで、0-0のまま試合が進めば相手の方がプレッシャーを感じてくる。先に失点して自分たちの方が難しくならないように、賢く戦わないといけない」 吉田が不在だった中国戦とサウジアラビア戦で代わりに大役を担い、連勝した日本をけん引した遠藤も、復帰したキャプテンに考え方をシンクロさせた。 「引き分けでも悪くないことは、最終ラインや守備的な中盤が思っていればいい。点を取りに行く姿勢、勝つ姿勢を見せた方が引き分けになる可能性も高い。ただ、やみくもに攻めるというわけではなく、相手も勝ちに来るなかで90分間を通して自分たちが主導権を握る必要もない。相手がどこにプレッシャーやパワーをかけてくるのかを、ピッチ内で感じ取ることが大事。経験のある選手が多いので心配はしていません」 急がず、焦らず、それでいて守勢にも回らない。考え方を共有し続けたなかで、巡ってきたチャンスを確実にものにする。不動の存在だった大迫を欠く陣容でシナリオを完成させる上で、3トップの真ん中を担う選手の人選が問われてくる。