「時の記念日」で日経読者に調査! 気になる文字盤はあの色 ドレスウオッチ回帰も
■正統派ドレスウオッチへの関心高まる
時計のトレンドはファッションと連動しています。リモートワークが定着し、ファッションがカジュアル寄りへ大きく傾いた2020年、時計ではエレガントさとスポーティーさを併せ持つラグジュアリースポーツウオッチが話題を集め、ダイバーズやクロノグラフの人気が高まりました。ストラップで定着したのはラバー使いのカジュアルなモデルです。 これが2023年に入ると、ファッションはオフィス通勤の増加と歩調を合わせるように、スーツやセットアップへの関心が高まりました。それも従来のようなクラシックなスーツの着方ではなく、おしゃれをするためのスーツやセットアップという感覚です。 時計でも同じような傾向が見られるのでしょうか。 今回のアンケートで、読者が「欲しい時計」として挙げたトップが「正統派ドレスウオッチ」(180人)でした。 ドレスコードやマナーを重視するシーンで活躍するドレスウオッチは時針と分針の2針、あるいは秒針を入れた3針で、シンプル、薄型の上品で知的な印象を与える時計です。高級店での会食や式典などにふさわしく、相手に好印象を与える時計でもあります。 スーツが復権し、対面での人付き合いが増えるにつれて、ミニマリズムを突き詰めたエレガントなドレスウオッチ回帰が進むのかもしれません。 欲しい時計の2位に入ったのは、引き続きトレンドとなっている「スポーティーな時計」(110人)です。最近ではスーツに合わせても決まる小径、薄型のダイバーズの品ぞろえを増やすブランドが多く、さまざまなシーン、スタイルに合わせられる汎用性が魅力となっています。一方で、アクティブな女性をイメージして主力のクロノグラフをダイヤモンドベゼルで装飾するなど、女性顧客に対応したモデルが広がりを見せています。 価値が不変どころか、人気モデルであれば2次流通で驚くほどの値上がりも期待できる時代。いまや時計は資産としての注目度を高めており、アンケートでも「資産価値の高い時計」に関心を寄せる人が81人を数えました。通信機能から身体機能の計測まで生活に密着した「スマートウオッチ」(70人)は今も進化を続けており、ファンにとっては日常的に欠かせないデバイスとなっています。 THE NIKKEI MAGAZINEでは今後も、読者のみなさんのライフスタイルへの関心事をクイックアンケートでお聞きし、コンテンツに反映させていきます。ご協力よろしくお願いいたします。 文:THE NIKKEI MAGAZINE 編集長 松本和佳 ※この記事は「THE NIKKEI MAGAZINE」の記事を再構成して配信しています。