【MLB】エンゼルス・ピラーが今季限りで現役引退濃厚に 35歳のベテラン外野手 「98%引退するよ」
メジャー12年目のシーズンを迎えているケビン・ピラー(エンゼルス)は米全国紙「USAトゥデー」のボブ・ナイチンゲール記者による取材に応じ、今季限りでの現役引退を考えていることを明らかにした。ピラーは今年4月下旬にホワイトソックスを解雇されたとき、サービスタイム10年とメジャー通算1000安打の節目まであと少しに迫っており、その2つを達成することを目標にエンゼルスと契約。無事にその2つのマイルストーンに到達し、現在は「誰からも必要とされなくなる前に、自分の意志でユニフォームを脱ぎたい」と考えているようだ。 現在35歳のピラーは今年2月にホワイトソックスとマイナー契約。3月下旬にメジャー契約を結び直し、開幕ロースターに名を連ねたが、17試合で打率.160(25打数4安打)に終わり、わずか1ヶ月で解雇された。しかし、マイク・トラウトの故障離脱で外野手を必要としていたエンゼルスに加わると、ここまで42試合に出場して打率.305、6本塁打、26打点、5盗塁、OPS.875の好成績をマーク。ベテランの経験値も含め、今やチームに不可欠な戦力となっている。 充実のシーズンを過ごしているピラーはなぜ、今季限りでの現役引退を考えているのか。その理由について、ピラーは「僕よりずっと優秀な選手たちが1年長くプレーしすぎたのを見てきたんだ」と語る。「いいプレーをしているのに引退しようとするのは、他人から見ると不思議なことだと思う。でも、この世界では誰もがプレーする機会を得られるわけじゃない。僕も今年、プレーする機会を得られない可能性があった。自分で引退を選べる選手は多くないんだ。引退と言いながら、実際は仕事がなくて辞めていく選手が多いんだ」とピラー。どのチームからも必要とされなくなる前に、自分の意志で引退のタイミングを決めたいという気持ちがあるようだ。 ピラーは今季限りで引退する可能性について「98%」と話している。6歳と4歳の子供がおり、家族と過ごす時間を増やしたいという気持ちもあるとみられる。「もちろん、状況が変わる可能性はあるけれど、将来が不確実な状態でオフシーズンを迎えるのは自分や家族にストレスを与えることになるし、健康的ではない。オフシーズンの早い段階でオファーがあれば、家族と相談するけれどね」とピラー。現時点では今季が現役ラストシーズンとなる可能性は極めて高そうだ。