ハリルJの秘密兵器になる?日本国籍を持つ大物新人が米国プロデビュー
日本国籍を持ち、米国のメジャーリーグサッカー(MLS)のニューイングランド・レボリューションとプロ契約した注目のルーキー、ザクリー・エリボ(19)MFが18日(現地時間17日)、米国マサチューセッツ・ボストンのハーバード大学ソルジャーズ・フィールドで行われたUSオープン杯の第4回戦(対シャーロット・インディペンダンス)で、プロデビューを果たした。 出番は0-1で迎えた後半42分。チームの焦燥と苛立ちが頂点に達していた中での交代。同チームの日本人選手である元日本代表・小林大悟MFに替わってボランチとしてピッチに入った。相手は独立リーグUSLに所属するコロラド・ラピッズ傘下のチーム。負けられない格下の相手に劣勢で、しかも残り3分、絶体絶命の状況。新人に起死回生のプレーが託された中、後半からずっとエンドライン沿いでウォーミングアップしていたエリボは満を持して登場。地元ファンの大声援を浴びながら、本来は守備的なMFであるが、劣勢の試合展開の中で果敢にボールに絡み、攻撃を仕掛けるべく前に出て、縦パスも試みるなど見せ場をつくった。だが、インジュアリータイムの4分を持っても同点に追いつくことはできなかった。 エリボはハイチ国籍を持つ父・ペドロさんと大阪出身の母・美樹さんの間に生まれた19歳。今のところ日本代表に入る条件も持っている。ハイチのユース代表やレボリューションのユース組織で頭角を現し、全額奨学金を得ていた大学進学と悩んだ末に、プロ入りを決めた。5月に地元の高校を卒業し、プロ契約。チーム合流後はボランチとして練習に参加してきた。 「もっとプレーしたかってんけど、しゃあないわ~」と大阪出身の母・美樹さん譲りの関西弁で語ったエリボ。地元メディアに囲まれた記者会見では、流暢な英語で、「今日のこの日を迎えて本当にエキサイティングだ。地元の試合だったので、家族や友達も沢山応援に来てくれて、とても有難かった。もっともっと練習して自分の力を磨いていきたいし、チームに貢献できる選手になりたい」と語った。