安倍首相に質問!みんなが聞きたい新型コロナ対応に答える生放送(全文4完)アビガンの今月中承認目指す
監視社会かプライバシーかの二元論だけで考えていいのか
馬場:ありがとうございます。では最後の質問となります。スマホを活用した接触追跡技術が注目されていますが、プライバシーの侵害だという声があります。しかし、利用者が多いほど感染拡大を早期に収束することができるはず。命の問題を監視社会かプライバシーかの二元論だけで考えていいのでしょうか。
両立させなければならない
安部:これは私は、これはプライバシーを守ることと感染拡大を防止するためにこうしたIT技術を使っていく、両立させなければならないと思っています。今、極力8割、最低7割ということをお願いしておりますが、それだけでは難しいわけであります。こうしたものを使って、例えばシンガポールや台湾は活用しています。一方、じゃあ自分がどこにいるかを知られるのは嫌だなと、当然みんなそうだと思います、私もそうですから。 そこで、位置情報は守られる。いわば、位置情報は把握しない。伝えなくていいんですね。あと電話番号は伝えなくていい。ただ、誰と誰とが接触した、誰と誰とっていうのは携帯同士が接触したっていうことは分かります。ということになれば、もし感染者がいた場合は、接触した可能性のある人たちにメールで送信するということになれば、こういう事態に対して、例えばクラスターをただちに把握してクラスター対策もあっという間に進みますし、これはその人たちの命を守ることにもつながっていきます。プライバシーをしっかりと守りながらも、こうした人々の健康と命を守るということを、両方とも両立させていきたいと思っています。 馬場:今、総理が具体的にこちらを活用されていくんだなということがうかがい知れましたけれども、山中先生はどうお考えですか。
接触者の追跡は協力して、できるだけ全員がやっていくべき
山中:もう本当に必要なことだと思います。先ほど言いました、Rが本来2.5のものをやはり1くらいまでにはずっと維持する必要があって、これをやるのは2つしか方法が原則的になくて、1つは行動、人と人の接触を6割削減することです。これはもう算数で2.5が1になります。ただ、この6割削減だといろんな飲食店とかやっぱりもう経営大変だと思います。 もう1つの方法は、繰り返しですが徹底的な検査とあと隔離で、この隔離をするためにも濃厚接触者の追跡というのがもう大前提になりますから、今、GoogleとAppleが、ライバル同士が協力して、携帯から濃厚接触者を同定するというアプリを開発されていると思いますが、これ、本人が同意しないとオンにならないということですので、ぜひこれをできるだけたくさんの人が、今の間だけはオンにして、万が一自分が感染した、もしくは誰かが感染したときに、自分が濃厚接触者だと分かると、そういう努力をできるだけたくさんの方がすればするほど経済の再開がよりできるということになりますから。 これ、もうやっぱり1人1人の努力だと思います。安倍首相にもたくさんいろんなことを、僕も今日お願いしましたし、皆さん政府にお願いしてるんですが、でもやっぱり私たちが自分の責任をしっかり果たして、ようやく経済の再開の道がついていくと思いますから、いいとこ取りはちょっとできない状態で、みんなで痛みを分かち合うことが本当に今求められていますので、ぜひこういう接触者の追跡というのは協力して、できるだけ全員がやっていくべきだと思っています。 馬場:ありがとうございます。もうすでに予定の時刻を越えながらお答えいただきました。最後に山中先生、そして安倍総理の順に、皆さまに伝えたいことありましたらお願いいたします。