イスラエルとレバノン政府、停戦条件に合意か 米報道
イスラエルとレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの戦闘を巡り、米ニュースサイト「アクシオス」は25日、米当局者の話として、イスラエルとレバノン政府が、米国が提案した停戦の条件に合意したと報じた。イスラエルの治安閣議が26日、合意を承認する見通しだという。ヒズボラの意向は不明だ。 【写真・地図まとめ】中東情勢、どう変化? アクシオスによると、米当局者は「我々はゴールライン上にいるが、まだ越えていない。イスラエルの治安閣議で承認されるまでは、問題が起こる可能性はある」と述べた。一方、レバノン当局者は停戦実施に向けて「深刻な障害はない」としている。 米国の停戦案では、60日間の暫定停戦を実施し、イスラエルがレバノン南部から撤退し、ヒズボラは国境から約30キロ北にあるリタニ川以北に退く。その間、米国が主導する5カ国からなる停戦監視委員会が、合意が守られているかを監視する。違反があった場合、イスラエルはレバノンへの軍事行動を再開できる。 ヒズボラは昨年10月、パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスに連帯する形で、イスラエルに攻撃を開始。一方、イスラエルは今年9月下旬、ヒズボラの最高指導者だったナスララ師を殺害し、9月末には地上侵攻を開始した。これまでにイスラエル側では100人以上、レバノン側では3700人以上が死亡している。【エルサレム松岡大地】