[旧車DIYメンテ] ホンダ初期型ゴリラ:“乗りやすくする”ためのボアアップ【カスタム前に燃焼室を徹底洗浄】
『モトメカニック』編集スタッフのバイク仲間が、6V初期のホンダ ゴリラを購入。乗りやすくするためのカスタム依頼が舞い込んできた。その組み込み作業前の下準備として、まずは燃焼室の洗浄からスタートだ。 【画像】[旧車DIYメンテ] ホンダ初期型ゴリラのボアアップ
走りやすく、乗りやすいバイクへボアアップ
調子良く走ってはいても、さすがに50ccの排気量だと、国道バイパスを気持ち良く走って、交通の流れに乗ることは難しい。ましてや30km/h制限で路肩側を走っていたら、大型トラックに踏み潰されてしまいかねない恐怖がある。 近い将来、世界でも稀な原付一種免許制度と車両法が同時に改正になり、原付一種でも最高出力制限付きで排気量は125ccになるらしい!?(そんな話は昔からあったんだが…)。気になる最高速度については、30km/h制限ではなく、その道路の制限速度になるのが妥当だろうが、さてどうなるのか!? 原付二種登録している原付バイクは数多くあると思うが、50ccから排気量が大きくなると、そりゃもう何よりも走りやすく乗りやすいバイクに激変する。 パワーアップして最高速が速くなる云々ではなく、何よりもの違いは、気持ち良くしかも“交通の流れに乗って、なによりも安全に走れる”ようになること。 原付免許でスピード違反して、50km/h制限の道路を55km/hで走行。周囲のクルマは止められないのに、原付だから赤旗振られて御用御用!! なんてこともありうるわけで。 周囲と一緒に走らないと一番危険なのに、走行弱者の原付だけが30km/hのスピード制限というのは、どう考えても危険極まりない!! そんな基本的な考え方から、オーナーさんに88ccへのボアアップをお願いされた初代ゴリラ。ここでチョイスしたのは、シフトアップ製のノーマルヘッド用88ccボアアップキット。 ビッグバルブのハイパワーヘッドを組み込み、ビッグキャブへ交換すると、マフラー交換も不可欠になり、同時に暴力的でもあるパワーアップが可能になる。 しかしそうなると、その他のさまざまな個所をモディファイしたくなってしまう。言い換えれば“しなけらばならなくなってしまう”が、まずは順当な部分でシリンダーとピストンだけを交換し、ノーマル吸排気のままでトルクフルな走りを可能にしようと考えた。 作業のため、エンジンを下ろし中身を見たところ、まず必要なのは燃焼室の洗浄と判断。ワイズギアが発売するヤマルーブ製品を使用し、カーボンの除去を行った。 ◆バイク仲間が知り合いから購入した初期型6ボルト仕様のゴリラ。同年代のモンキーゴリラに多い「過充電対策」を終え、街中を走り出したが、やっぱり乗りやすくしたいとのオーナーさん要望。そこで“適度なパワーアップ”=ボアアップにチャレンジした。ロングセラーゆえにさまざまな仕様があり、電装系も1980年代中頃に12ボルト化されたが、6ボルトの初期型シリーズが一番好き!! と語るファンは多い。白/黄/橙の3色あった。 ◆オドメーターはわずか4000キロ弱のカウント。おそらく実走行距離だとは思われるが、今回のエンジン分解=腰上部品の分解で、その真相が明らかになるだろう。はたして…。