東京五輪1年延期で再燃したサッカー森保代表監督の兼任是非
今夏に予定されていた東京五輪の1年程度の延期決定とともに、男子サッカー五輪代表を率いる森保一監督(51)がフル代表監督を兼任する現体制の解消を求める声が、さまざまなメディアで上がり始めた。 東京五輪の代替開催時期は現時点で未定だが、夏場の開催でも海外メディアの間で報じられている春の開催でも、2022年のカタールワールドカップ出場をかけたアジア最終予選を戦うフル代表と強化スケジュールが完全に重複。2つの代表チームを率いることが物理的に不可能となるからだ。 現在アジア2次予選を戦っているフル代表は、昨年9月から11月にかけて行われた前半戦の4試合をトータル13得点、無失点で全勝。グループFを首位でターンしたものの、世界中で感染拡大の一途をたどっている新型コロナウイルスの影響を受けて、活動休止を余儀なくされている。 3月の国際Aマッチデー(IMD)では、26日のミャンマー代表戦(豊田スタジアム)、31日のモンゴル代表戦(ウランバートル)がともに延期。6月のIMDでも4日のタジキスタン代表戦(ノエビアスタジアム神戸)、9日のキルギス代表戦(パナソニックスタジアム吹田)が原則延期となった。 原則延期とは日本サッカー協会(JFA)とタジキスタン、キルギス両協会との間で開催が合意し、さらに国際サッカー連盟(FIFA)とアジアサッカー連盟(AFC)が承認すれば実施できるからだ。しかし、新型コロナウイルスをめぐる現状を見る限りは、不透明な状況と言わざるをえない。 アジア予選は原則として年に5度、3月、6月、9月、10月、11月に設けられているIMDで行われていく。秋口には新型コロナウイルスが終息に近づいていると仮定した場合、ミャンマーおよびモンゴル戦は9月の、そしてタジキスタンおよびキルギス戦は10月のIMDへそれぞれ延期される。 そして、本来ならば9月にスタートする予定だったアジア最終予選も、11月のIMDへとずれ込んで開幕して2021年の秋まで続いていく。8つのグループに分かれた2次予選を首位通過した8カ国と、2位のうち上位4チームの計12カ国が2つのグループに分かれ、ホーム&アウェイ方式のリーグ戦を展開する最終予選は、どのような組み合わせになるにせよ予断を許さない戦いの連続になる。