東京五輪1年延期で再燃したサッカー森保代表監督の兼任是非
ここにきて松本山雅FCの反町康治前監督(56)が次期技術委員長に就任することが内定し、29日のJFA評議員会と新理事会で正式に承認される。関塚氏は新設されるナショナルチームダイレクターとしてフル代表と東京五輪代表の強化に専念するが、問題を根本的に解決する人事にはならない。 延期という予期せぬ事態のなかで東京五輪まで1年以上も空く現状と、チームに直接関わってきた時間の多寡、そして公式戦および国際親善試合という舞台で残してきた結果をあらためて振り返れば、東京五輪の指揮を横内コーチへ正式に託すことに異論は出ないだろう。 もっとも、森保監督の兼任体制が解かれるからと言って、イコール、フル代表に専念させる状況になっていいのかどうか。2次予選で敗退するリスクが幸いにもほとんどゼロになったいま、強敵ぞろいの戦いが避けられない最終予選突破を大前提にすえながら、新たに就任する反町委員長以下のJFA技術委員会は、フル代表で森保体制を継続させていくことの是非を問われていく。 (文責・藤江直人/スポーツライター)