長谷部誠34歳「僕はこれからどうすれば?」中田英寿に相談して5年…“99%引退”からの現役続行「一番正当に評価してもらった時期かな」
現役引退を決めた元日本代表MF長谷部誠。00年代後半からドイツで取材を続けた日本人ライターが見た、フランクフルトでの円熟期の“裏話”とは。(NumberWeb引退記念ノンフィクション/第7回も) 【秘蔵写真】「長谷部が中田に相談してたなんて知らなかった…」引退試合で娘&息子と涙のハグ、19歳の“茶髪ロン毛時代”→ドイツ人に愛されまくりレジェンドになるまで…長谷部誠の軌跡を写真で見る 長谷部誠は自身のプロキャリアには3つのフェーズがあると考えている。 1:浦和レッズでプレーしていた時期 2:渡独した2008年から2018年のロシアW杯まで日本代表でプレーした時期 3:日本代表を引退して所属クラブでのプレーに専念した時期 3つ目のフェーズに入ったのが、2018年7月から始まった新シーズンだった。
代表引退後、中田英寿に相談したこと
このシーズンに入る前のこと。当時34歳の長谷部は日本サッカー界のレジェンド中田英寿に会い、個人的な相談をしている。ちょうど日本代表を引退したばかりの時期だった。 「『僕はこれからどこにいけばいいんですか? 』と聞いたんですけど、本当に興味深いお話をしていただきました。ただ、どういうことを話していただいたのかはちょっと、自分の中だけで、とどめたいなと思います」 長谷部と中田と、同席したタレントの石橋貴明しか知らないアドバイスを胸に、長谷部は新シーズンへと入っていった。 ただ、前のシーズンをもって恩師であるコバチはフランクフルトの監督を退任。長谷部も34歳になっていた。信頼関係をイチから築くのは大変ではないか、という見方は確かに存在した。 実際、ヒュッター新監督(現在は南野拓実が所属するモナコを指揮)の下での滑り出しは決して芳しくなかった。 プレシーズン中はリベロでプレーすることの多かった長谷部は、開幕前のスーパーカップでも先発したがバイエルンにホームで0-5の大敗。途中からボランチに入った長谷部も失点に絡んだ。その後、リーグ開幕から2試合はベンチからも外れた。表向きには体調不良が理由だったが、「体調を崩していなくてもメンバー外だった」と後に振り返っている。
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