変化するバネレートでシルキーに。ハイパープロはツーリングにこそ効く!!
ローダウン仕様もラインアップ
「コンスタントライジングレートスプリング」には、スタンダードタイプと比べたら設定車種は少なめながら、ローダウンスプリングも用意されていて、しかも対応車種は少しずつ増えている。こちらは「乗り心地を犠牲することなく足着き性を向上する」ことをテーマに開発されており、スプリングの自由長を大きく変えずに、レート変更や油面調整で車高を下げる設計。スプリングに関しては、より初期で柔らかく奥で踏ん張るような仕様となっている。基本的に価格はスタンダードタイプとローダウンタイプで同等に設定されており、先ほど一例を挙げたZ900RSの場合、約20mmのローダウンが図れる。 ローダウンスプリングのラインアップには、ノーマルシート設定が高めなスーパースポーツ系も増えてきた。足着き性を理由に憧れている車種に乗ることを諦めてきたライダーは、ぜひ一度アクティブのウェブサイトで、ハイパープロのラインアップを検索してほしい。 ちなみに、純正スプリングと換装して使用するハイパープロの「コンスタントライジングレートスプリング」は、プリロードや減衰力、フロントフォークの油面や突き出し量などの推奨セッティングデータが公開されている点も大きな魅力。難しい調整ナシでもスプリングが持つ高性能をしっかり発揮させられるし、自分の体格や走りに合うようセッティングしたいユーザーにとっても、基準があるのはありがたい。これはローダウンタイプも同様だ。
スプリングのラインアップは3000種類!?
ストリートユーザーに楽しさを提供するため、徹底的にやり抜く姿勢こそがハイパープロの魅力。アクティブの開発部でサスペンション関連の業務に携わる宇田知憲さんは、「一般的には100種類くらいの設定があれば、サスペンションメーカーとしては十分な規模と認識されるのですが、ハイパープロは3000種類くらいあります」と教えてくれた。 「コンスタントライジングレートは製造が特殊で、ハイパープロ独自の技術を導入して生産しています。初期でよく動いて奥で踏ん張るという特性は、通常のライディングでは乗り心地がよく、危険回避の急制動などで車体姿勢を崩し過ぎないなど、ストリートで快適かつ安全に乗ることにもつながります」と宇田さん。サーキットなどのスポーツライディングではメジャーなサスペンションチューニングだが、ストリートユーザーが得られるメリットも多そうだ。