イチローが米誌に語った本音 「毎日、先発出場できれば200安打できる」
今回、ESPNが掲載したインタビューの中で、特に興味深かったのは以下のやりとりだ。 ーー「今もトップレベルでプレーできていると感じますか」 「今、どのように感じているかということと、2004年の(メジャーの年間最多安打記録を更新した)感じに違いはない。262安打をすることと、162試合で成し遂げようとすることは、あの時も難しいことだった。今も難しいと思う。幸運もなければいけないし、多くのことが同時に生じなければならない。でも、もし、僕が一番打者として毎試合に出場すると言われているなら、今も200安打できると、信じている。イエスと答えることを止めるものはない。 よい数字を残すことができなかった期間はあったが、それは僕の肉体的なコンディションとは関係なかった。僕にとっては初めてのナショナルリーグであったこと、野球人生で、初めて毎日、試合に出場しないようになったこと。新しい役割について学ばなければならなかった。違う準備について学ばなければならなかった。 年をとったからなのだと人々が言うのは危険なことだ。アスリートがどのように42歳になったのかが大きな違いを生みだすと信じている。僕は自分の体についてずっと学んでいる。才能だけで42歳までやってきたのではない」 また、イチローは、これまでメジャーでプレーしてきた中で好きなチームメイトとして、「僕を救ってくれ、助けてくれたのはケン・グリフィーJr、マイク・スウィーニー、ラウル・イバニェス」の3人の名前を挙げ、「同じチームで同じユニホームを着ていても、(チームメートが)敵のように感じていた時期があった。彼らはその時期から僕を救ってくれた」と、マリナーズ時代の体験を理由に挙げた。 チーム成績が良くない時に、イチローだけがオールスターに選ばれ、ゴールドグラブ賞を獲得した。チームメートの一部は「イチローは個人のことしか考えていない」と批判していたが、グリフィー、スウィーニー、イバニェスの3人は、イチローへの理解を示してくれたという。 イチローは、これまでと同じく「少なくとも50歳までプレーし続けたい」と、今後についての考えを明らかにすると同時に、確実視されている殿堂入りに関して、「殿堂入りの資格を得るのは引退してから5年後、その時は死んでいるかもしれないと思う(笑い)」と、ジョークでインタビューを締めくくっていた。