ホンダエコマイレッジチャレンジ2024で見るカーボンニュートラル燃料の今
●team-truth ー燃費記録:1366.096km/ℓー 本田技術研究所社員で構成されているteam-truthは、昨年のエキシビジョンからいち早くカーボンニュートラル燃料へ転向、今年も一般クラスのカーボンニュートラル燃料(CN Group.Ⅳ)にエントリーした。 実はマネージャーの隅英明さんは、本田技術研究所でも4輪のエンジン開発、それも燃費性能評価に関わる部署におり、ドライバーの石手雄大さんに至っては、CN燃料の開発にも携わっているという。そんなプロからみた今回のCN燃料はどううつったのだろうか? 「実際にCN燃料使ってみると、意外と普通の燃料と変わらないという印象を受けました。普通のガソリンと全く同じJIS規格を通ってますので、特性の違いはあるものの、一般的なガソリンとあまり遜色ないですね。確かにいきなり使うと苦労しそうなポイントはいくつかありましたが、職業柄、特性を調べてから理論立ててセッティングを出しているというところもありますので、それほど大きな違いは感じませんでした。(隅英明さん)」 「CN燃料は普通のハイオクガソリンに比べて、理論的な空燃費がガソリンを濃くするような燃料ですので、単にこれまでのエンジンにCN燃料を入れると7%くらい燃費は悪くなる。なのでそのまま代替すると燃料が薄くてエンジンがかかりにくくなりますね。また同じ量のガソリンから取り出せる熱量もCN燃料はやや少なく、若干パワーが落ちる傾向があります(隅英明さん)」 「ドライバーとして乗った印象だとCN燃料は普通のガソリンとほぼ変わらないという印象です。エンジン側のセッティングでエンジンのパワーの出方などをコントロールしており、ほぼセッティングで決まってしまうので、おそらく聞き水的に乗り比べてもおそらく乗り味で違いはわかりません。(石手雄大さん)」 「CN燃料では理論空燃費に合わせ燃費を伸ばすセッティングに注力しました。A/Fセンサー(空燃費センサー)から得られた値を元にセッティングを見直し。また化石燃料に対しCN燃料は熱量が低い燃料ですので理論空燃費そのものも若干悪くなり燃費も落ちます。そこに対応したギヤの変更や遠心クラッチのリセッティングなども行いました。(隅英明さん)」