子育ては、いつだって今がいちばん大変!「完璧な親じゃなくても子どもは育つ」の言葉に支えられた【俳優・加藤貴子】
子育ては「今がいちばん大変!」の連続
――これからの息子さんたちの成長で、心配に思っていること、楽しみにしていることは? 加藤 心配していることは、『自分で考えて行動する』力が乏しいと感じることです。子どものうちにいっぱい失敗して、その体験が彼らの成長の糧になるようにフォローできたらいいな、と常日ごろ思っているのですが…ついつい先回りして余計な世話を焼いてしまいがちな自分に反省です。 思春期に入ると交友関係や行動範囲も広がって、もしかしたらトラブルに巻き込まれるかもしれない、と心配ではあるけれど、もし何かあったときには、うそをつかないで、ごまかさずに、そして遠慮することなく私たち親を頼って伝えてほしいですね。 息子が困ったときに手を差し伸べられる親でありたいです。そういう関係性でいられるように、子どもの話を聞いて寄り添ってあげたいですね。…と思いながらもいい加減な生返事をしたり、すぐ怒ったりしちゃうんですけどね(笑) 楽しみなことは、長男が最近熱中しているサッカーを通しての成長です。体力面だけでなく人間関係なども学びながら、いろんな経験をしてほしいです。二男はお絵描き工作が好きで、ダンスやピアノもちょっとかじったり、お兄ちゃんに影響されてサッカーも始めたり、と今後どんなふうに自分の世界を広げて作っていくのか楽しみです。 ――最後に「たまひよ」の読者にメッセージをお願いします。 加藤 「子育てでいちばん大変だったことは?」と聞かれれば「毎日、今がいちばん大変!」と答える日々の連続です。予期しないことばかり起こる子育てで、くじけそうになときや途方に暮れたときに、肩の力を抜くコツや、柔軟に変化を受け入れることを教えてくれたのは、ここで私の質問に寄り添ってくれた先生方の経験とあたたかいまなざしでした。 なんでもネットで検索できる世の中になりましたが、あくまでもそれは参考として、お子さんと向き合っていただきたいです。十人十色、みんな違ってみんないいのですから。お子さんの専門家は、愛を持って育てているお母さんとお父さんです。自信を持って子育てを楽しんで「大変」を乗り越えていただきたいです。偉そうに言っちゃいましたが、ここで学んだ受け売りです(笑) 私自身「もうだめだ、私は到底子育てに向いてない…」と、幾度眠れぬ夜を過ごしたか数えきれないほどです。そんな私も、連載を振り返ってみると親としてたくさんのことを学ばせてもらいました。先生方やスタッフのみなさん、読者のみなさんの温かさにそっと背中を押されて、さあまた明日も歩こうと決意を新たに、小さな一歩をおそるおそる踏み出そうと思います(笑) お話・写真提供/加藤貴子さん 撮影/アベユキヘ 取材・文/早川奈緒子、たまひよONLINE編集部 連載で真剣に子育てに向き合う加藤さんだからこその悩みや気がかりに、共感した人も多かったのではないでしょうか。専門家からのアドバイスを実践しながら、息子さんたちとの毎日を楽しんでいる加藤さんの笑顔はとてもすてきに輝いて見えました。
加藤貴子さん(かとうたかこ)
PROFILE 1970年生まれ。1990年に芸能界デビューして以降、数々の作品に出演。代表作として『温泉へ行こう』シリーズ(TBS系)、『新・科捜研の女』シリーズ(テレビ朝日系)、『花より男子』(TBS系)などがある。 ●記事の内容は2024年12月当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
たまひよ ONLINE編集部