子育ては、いつだって今がいちばん大変!「完璧な親じゃなくても子どもは育つ」の言葉に支えられた【俳優・加藤貴子】
ママ10年で感じる変化
――加藤さんはママになって10年目。この10年で大きな変化を感じたことは? 加藤 長男が年長、二男が2歳児クラスで、子育てでいちばん手がかかるときに新型コロナの流行で緊急事態宣言があったことは大きかったと思います。3カ月ほど保育園にも登園できず、息子たちをあずかってもらう環境も非常に少なく、思いきって仕事を休んで過ごしました。 子どもたちの遊ぶ環境も制限され、公園に行っても遊具は使えなかったので、やむなくネットチャンネルデビュー。それ以来、わが家は本を読む機会が少なくなりました。私自身は、子どもと過ごす時間が増えてよかった反面、1日中子どもの世話をすることの大変さを実感できた期間でもありました。 仕事の面では、コロナ禍をへて、現場に行かなくても家で取材を受けたり、打ち合わせに参加することができるようになり、通勤時間のロスがなくなっていくぶん楽になったこともあったように感じます。 ――加藤さんの俳優の仕事のことは、息子さんたちにはいつごろどんなふうに伝えましたか? 加藤 長男が小さいころ、長男を置いて京都へ撮影に行くことが頻繁にあったんです。保育園にいるときお母さんはどこで何してるの? と聞かれたときに、私の仕事について説明しました。私の場合はテレビなどで作品が放送されるので、わかりやすかったかもしれません。 ――テレビに出ている加藤さんを見てどんな反応をしましたか? 加藤 長男が仮面ライダーに夢中になって歴代の仮面ライダーの名前や変身ポーズをマスターしたとき『仮面ライダーアマゾンズ』(2016年PrimeVideo)シリーズに出演していることを話したんです。「お母さん、仮面ライダーに出てるよ」ってちょっと自慢げに…。そしたら、長男は自分の大好きなヒーローの世界に自分のお母さんがいるのは嫌だったみたいです(笑) 息子たちは私の仕事にはあんまり興味はないみたいですね。でも、たまにネットでだれかがアップロードしている私のかなり昔のアイドル時代の動画を見つけて、「アイドルでも“推しの子”と全然違うね~」とか言いながらゲラゲラ笑ったりしていますよ(笑)