縦折りスマホ「Galaxy Z Flip6」「motorola razr 50/50s」徹底比較 実機レビューで分かった“違い”
折りたたみならではのカメラ機能 総合力でGalaxy Z Flip6がリード
カメラ性能はスペック上で比較すると、どちらも拮抗(きっこう)しているように見える。Galaxy Z Flip6は5000万画素の広角カメラと1200万画素の超広角カメラを搭載する。motorola razr 50/50sも5000万画素の広角カメラと1300万画素の超広角カメラを備えている。ズーム領域にはピクセルビニングによる2倍相当のクロップでカバーしているのは、両者のカメラで共通の特徴だ。 両機種とも折りたたみ構造を生かした撮影方法を用意しており、スタンドのように立てた状態で撮影できる。縦位置の動画になるが、講義などの記録やオンラインミーティングでの使用時にスタンドが不要で便利だ。 たたんだ状態の外画面で撮影もできる。ローアングルを生かしたダイナミックな集合写真も撮れそうだ。動画撮影中の画面を外側、内側の両方に表示する機能もあり、被写体が自分の様子を確認しながら撮るモデル撮影もできる。 motorola razr 50/50sにしかないのが、「カムコーダーモード」だ。90度に折りたたんだ状態で横向きに持つと、画面の右側がタッチパッドのような表示になり、動画撮影中のズームを滑らかに行える。 実際の撮影結果を比較すると、両機種で特徴の違いが見られた。Galaxy Z Flip6は自然な色調と優れたディテールが特徴で、現実に近い印象の写真を撮影できる。一方、motorola razr 50/50sは鮮やかな色彩と強いコントラストが特徴的で、視覚的にインパクトのある写真を生み出す。Galaxy Z Flip6が総合力で勝るが、razrも十分に映える写真が撮れる。 以下、両機種で撮影した写真の作例を紹介する。 作例1 作例2 作例3 作例4 作例5 作例6
AIはGalaxy Z Flip6が多種多彩な機能を搭載
AI機能についてはGalaxyの方が積極的だと感じる。Galaxy Z Flip6が搭載するOneUIには、至る所に生成AI機能が組み込まれている。 通話では、リアルタイムでの通話翻訳ができ、海外旅行中にレストランを予約する際に活用できる。また、ブラウザには翻訳や要約機能が組み込まれていて、外国語のニュースなどの概要を把握する際に便利だ。ボイスレコーダーは文字起こし機能も組み込まれている。 AIを用いた画像編集機能も備えている。被写体の位置を調整したり、大きさを変えたりできる他、手書きしたイラストを元にリアルな物体を追加するという面白い機能も備えている。Googleの「かこって検索」やGeminiも搭載している。 Galaxyと比べると控えめな印象だが、motorola razr 50/50sもAI機能を備えている。撮影時に被写体を追尾するフォーカス機能でAIを用いている。生成AIではGoogle Geminiがある他、壁紙を生成AIで作成する機能を搭載している。 AI機能で比較すると、Galaxy Z Flip6の方が遊びがいがある。ただし、AI機能自体が発展途上の感もあるため、現時点でスマホ選びの決定打になることはなさそうだ。
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