ディ・マリアが自身への批判に苦しむ家族を想い涙 「アルゼンチンでは、勝たなければ失敗と見なされてしまう」
アルゼンチンメディアの『ESPNアルヘンティーナ』は29日、ベンフィカ所属の元アルゼンチン代表FWアンヘル・ディ・マリアのインタビューを配信した。 現在36歳のディ・マリアは2007年夏に母国のロサリオ・セントラルからベンフィカに加入しヨーロッパデビュー。その後、レアル・マドリードやマンチェスター・ユナイテッド、パリ・サンジェルマン(PSG)、ユヴェントスなどでのプレーを経て、昨夏に約13年ぶりにベンフィカへ復帰し1年契約を締結した。 そして、今夏にフリーで古巣ロサリオ・セントラルに復帰する可能性が報じられたが、同クラブの本拠地ロサリオ市の治安の悪化などで断念。6日にベンフィカと新たな1年契約を結んだ。また、アルゼンチン代表として公式戦145試合に出場し31ゴールを記録するなど長年主力として活躍したが、コパ・アメリカ2024を最後に同代表から引退した。 ディ・マリアは自身がアルゼンチン代表史上のベスト11に入る可能性があると言及されると「レオ(リオネル・メッシ)とディエゴ(マラドーナ氏)は別の惑星から来たと見なされるから、自分が最初の候補だね」と冗談を言った。 続けて、引退を表明したアルゼンチン代表に復帰する可能性に話題が移ると「自分は代表でレオと一緒にプレーすることができたし、監督としてのディエゴと一緒に仕事ができた。やりきったよ」と、代表引退という自身の決断を変えるつもりはないと明言した。 更に、ディ・マリアは「妻はスタジアムで何度も僕が侮辱されるのを聞いてきた。僕の母も父も、そのことに苦しんできた。アルゼンチンでは、勝たなければ失敗と見なされてしまう」と自身に対する批判で心を痛めてきた家族を想いながら涙を流した。 その上で「けれど、今は自分に対する応援の声が聞こえる。フィデオ(ディ・マリアの愛称)、フィデオと僕を呼ぶ声がね。最高に素晴らしいことだよ」と批判の声を声援に変えて代表を引退できる喜びを語った。
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