まん延防止「延長考えざるを得ない」 愛知県・大村知事が臨時会見
まん延防止「延長考えざるを得ない」 愛知県・大村知事が臨時会見
愛知県の大村秀章知事は2月28日、県庁で臨時会見を行った。3月6日に期限を迎える「まん延防止等重点措置」について、県内の新規感染者数や病床使用率がまだ高いレベルにあることから「こういう状況であれば延長継続を考えざるを得ない」と述べた。3月1日の数値を確かめた上で、翌2日にも国に正式に要請する見込みだという。 愛知県の大村知事が臨時会見(2022年2月28日)
「東海3県は一体」から「3県それぞれの判断」に
2月28日の県内の新規陽性者数は3255人。1週間前の21日より422人少なく、15日の6639人から減少局面には入っている。しかし、大村知事は「3000だ4000だという話では医療逼迫状況が収まっていかない」と指摘。病床確保数2534床に対して入院者数は1909人で、病床使用率は66.7%に達している。「これがあと1週間で劇的に半分以下になるかというと、そう簡単にはならない」として、重点措置の延長は不可避との見方を示した。 延長は首都圏、関西圏と東海3県の大都市圏が対象と見られており、大村知事は岐阜県、三重県とも連絡を取り合っているとした上で、「三重県は(延長の)考え方が違うように聞いている」と明かした。これまで「東海3県は一体」として足並みを揃えてきたが、今回は「3県それぞれの判断」になるという。 延長期間については「1週間は短いと思うが、春休み近辺の2週間でもいいし、それではなかなか落とし切れないということであれば3週間でもいい」と述べ、最終的には国の判断に委ねるとした。措置内容については「基本的には現行(内容)の延長かと考えている。さらにきつくするということでもない」と話した。
県としては小児のワクチン接種を推奨
今後、本格的に始まる5歳から11歳までの小児に対するワクチン接種については「本人と保護者の判断が優先される」とした上で、「小児にも予防効果はあるという医学的知見があり、県としては小児のワクチン接種は推奨していく」との考えを示した。 一方、高齢者施設でのクラスターがまだ多発していることから、「高齢者施設のワクチン接種をもっともっとやってくれないと。基本、従業員の方が持ち込んで広がるパターンと考えられるので、率先して3回目を打ってほしい」と呼び掛けた。 (関口威人/nameken)