《りんご、柿、栗、梨、ぶどう》秋の味覚を長く楽しむ正しい保存方法を野菜ソムリエプロが伝授
追熟しない梨&ぶどうの保存のポイント
梨やぶどうは追熟しない果物です。どちらも足がはやいので、すぐに食べられないときはおいしくいただけるよう正しく保存しましょう。 ◆梨の保存は袋に入れておくのがベスト 梨はりんごと違い傷みやすくデリケートな果物で、保存できる目安は10日ほどです。丸ごと保存するときは冷暗所に置きましょう。暑い日が続き、常温保存が心配なときは、果実が乾燥して水分を失わないよう新聞紙に包んで野菜室に入れておけば傷みづらく、みずみずしさもキープされやすいです。 購入時に袋に入っているものは、空気の蒸散などが調整されている袋が使用されていることが多いので、そのまま包んでおくのがおすすめです。 カットした梨は、りんごのように変色はしないので塩水につける必要はありません。ぴったりとラップでくるんで冷蔵庫にしまい、遅くとも翌日には食べきりましょう。 ◆ぶどうを粒で保存するときは“枝から”がコツ ぶどうは梨よりもさらに保存期間が短く、丸ごと冷蔵保存なら2~3日、1粒ずつ冷蔵保存でも5~7日程度しか持ちません。 そのまま保存するときは、房につけたままが◎。暑い時期は購入した際に入っている袋のまま、または乾燥しないように新聞紙などでくるんでから、野菜室に入れましょう。 枝から粒をもぎとらずに枝を少し残してカットしてバラバラにし、タッパーなどに入れて野菜室におくと保存期間が少し延びます。実から枝を外すと、果汁が出て傷みやすくなります。さらに、果汁が他の粒につくと、それらの粒も傷んでしまうおそれがあるので注意してください。 バラした粒は、冷凍すれば1か月保存することができますし、シャーベット状になって生とはまた違うおいしさを楽しむことができますよ。 ◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持ち、日本野菜ソムリエ協会創立 20 周年記念事業『野菜ソムリエ名鑑 vol.1』に掲載されている。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導・など、多岐にわたって活動中。 構成/イワイユウ