ボクシング 井上尚弥サンタ、イブに世界戦10戦連続KO勝利届ける! 日本のファンに〝置き土産〟
プロボクシングの4団体世界スーパーバンタム級統一王者の井上尚弥(31)=大橋=が4日、IBF、WBO1位のサム・グッドマン(26)=オーストラリア=の挑戦を受ける4団体王座防衛戦(24日、東京・有明アリーナ)に向けた練習を横浜市の大橋ジムで公開。自身の持つ世界戦連続KO勝利の日本記録を更新する10戦連続KO勝利で、来年の本格的な海外進出へ弾みをつけることを誓った。 28戦全勝の絶対王者と19戦全勝の挑戦者によるクリスマスイブ決戦まで約3週間。井上はサンドバッグ打ちなどを公開し、好調ぶりをアピールした。 「KOにもこだわっている。寒い日本で熱い試合をしたい。皆さんの期待を超える試合を目指している。しっかりと会場で目に焼き付けてほしい」 11月4日にサウジアラビア国営の国際娯楽イベント「リヤド・シーズン」と総額30億円(推定)のスポンサー契約を結んだ。グッドマン戦からトランクスに「リヤド・シーズン」のロゴを入れて闘う。 「2025年に海外進出を考えているので、海外での試合が多くなっていくための大事な一戦」とステップアップヘの重要な試合と位置づけた。 防衛を果たせば、来年4月に米ラスベガスで2021年6月以来、4年ぶりとなる海外試合が有力。来年も年間3試合を望んでおり、夏時期の国内戦を経て、年末はサウジアラビアで試合を行う可能性がある。 今回は正統派でハイテンポなボクシングを展開するグッドマン対策として、久しぶりにアマチュアのトップボクサーとスパーリングを実施。パリ五輪男子57キロ級代表の原田周大(23)=専大=とは、11月に大橋ジムで約20ラウンド、拳を交えた。「グッドマンにテンポ的にも似ているし、海外から呼ぶ選手にはない細かい技術がある。慣れるまで大変だったが、すごく手応えがつかめた」と自信を深めた。「スピード勝負」に出ることを明言しており、「接近戦でも、グッドマンの土俵でも闘えるように準備している」と言葉に力を込めた。 勝てば世界戦通算24勝目で現役単独最多、歴代9位タイに浮上。KO勝利ならば、自身の持つ世界戦連続KO勝利の日本記録を「10」に更新する。〝モンスター〟はイブのKO勝利を置き土産に、本格的な海外進出に打って出る。(尾﨑陽介)