1億人が愛用、Notion新CTOが語る「チームワークによる開発を徹底する理由」
Notion(ノーション)は、パソコンやモバイル端末によるドキュメントにメールの作成、ユーザー個人のタスク管理や社内Wikiの活用による企業内での情報共有など、仕事や創作などに幅広く使えるコネクテッドワークスペースだ。2024年7月時点でそのユーザー数は全世界で1億人を突破している。 日本語版Notionは22年11月に正式ローンチされた。矢継ぎ早、23年2月には生成AIに対応する拡張機能が加わる。ますます充実するNotionのエンジニアリングチームを統率する、新しいCTO(チーフ・テクニカル・オフィサー)に就任したFuzzy Khosrowshahi(ファジー・コスロウシャシ)氏にこれからの戦略を聞いた。 ■グーグル・Slackとの違いは「スピード感」、Notionの開発環境 2024年8月現在、NotionにはWindowsとMacに対応するデスクトップアプリ、ウェブブラウザ版(Chrome/Firefox/Safari/Edge)、そしてiOSとAndroidに対応するモバイルアプリがある。 コスロウシャシ氏はCTOとして、上記すべてのプラットフォームに対応するNotionの技術開発に携わるエンジニアリングチームのリーダーだ。自身の社内における役割をコスロウシャシ氏は次のように表現している。 「CTOとして、いつも良き社内外のインターフェースでありたいと考えています。私はエンジニアリングチームの活躍を応援するチアリーダーであり、同時にチームを1つにまとめて成果を最大化する役割を課せられたマネージャーでもあります。Notionを採用いただくクライアントと直接お目にかかり、ニーズを聞きながらツールの価値を高めることも私の大事な仕事です」 Notionのチームに合流する以前、コスロウシャシ氏はグーグルでビジネス向けコラボレーションツールであるGoogle Workspaceに含まれる、メイン機能の1つである「Googleスプレッドシート」を主に担当していた。その後、2020年にはSlack(スラック)に移籍。さらにキャリアを積み上げて現在に至る。 Notionのエンジニアリングチームの「働き方」について、コスロウシャシ氏はグーグルとSlackに勤めた経験を踏まえながら、それぞれの共通点と違いに話題を向けた。 3社の共通点は「ユーザー目線でプロダクトを開発していること」だという。コスロウシャシ氏はNotionがリリースされた直後からのヘビーユーザーを自称している。そのうえで「現在はCTOとして、Notionを活用するビジネスパーソンから学生まで、多くのユーザーに貢献できることがとても誇らしい」と満足そうに微笑んだ。