【専門家・体験談】ASD(自閉スペクトラム症)とは? 保護者はどうサポートする?
【(2)コミュニケーションが苦手】 ・人と目を合わせにくい ・他者に対する興味関心が少ない ・自分の興味関心のあることを一方的に話し続ける ・相手が話しているのにも関わらず場を離れたり、違うことをしたりしてしまう ・周りの人と一緒に何かをする場面で、一人でいる 人の表情やしぐさを理解するのが苦手で、思ったことをそのまま伝えてしまうなど、コミュニケーションがスムーズにいかないことがあります。 【(3)想像することが苦手】 ・新しいこと・もの・人に対して苦手意識が強い、激しく嫌がる ・決まったことをし続けることを好む ・考えや行動、感情の切り替えが苦手 ・特定のものを集める ・同じことを繰り返す ・決められたこと以外はしたがらない ASDによく見られる強いこだわりも、想像力の偏りが背景にあります。 次に起こることや新しいことを想像することが難しいため、同じパターンを繰り返すことで安心を得ているのです。
【感覚過敏・感覚鈍麻が見られることも多い】 ASDのお子さまには、音や光、触感などに対する感覚過敏または感覚鈍麻が見られたり、特定の感覚を好んだりする場合があります。 たとえば以下のようなことが挙げられます。 ・騒がしい場所に行くと手で耳をふさぐ ・太陽の光をまぶしいと感じ、カーテンで部屋を暗くする ・水を流しっぱなしにしてずっと手を入れている ・衣類のチクチクが気になってお気に入りの洋服ばかり着たがる ・偏食が目立つ ・暑さや寒さを感じにくい 【ASDとADHDが併存することも】 ASDとADHDの両方を持つ人も少なくありません。 アメリカの研究では、大人のASDの人の59%がADHDの診断基準を満たすという調査結果もあります。 ASDとADHDでは違ったイメージを持たれるかもしれませんが、例えばASDのお子さまで車に強い興味やこだわりを示す場合、車が来ると飛び出して行ってしまうなど、こだわりと衝動性が同時に出ることもあります。 他にも発達性協調運動症(DCD)、学習障害(LD)などが併存することもあります。