【専門家・体験談】ASD(自閉スペクトラム症)とは? 保護者はどうサポートする?
ASDの対応方法は? 療育でコミュニケーションスキルを高める
ASDと診断されても、得意不得意や、困りごとと程度はお子さまによってさまざま。 一人ひとりにあった対応を行うことが大切です。 ASDへの対応としては、発達のペースに応じた療育が大切になります。 療育とは、専門家から言葉やコミュニケーションの取り方、人との関わり方やルールなどを学ぶ、発達支援のことをいいます。 医療機関だけでなく、発達支援センターや放課後等デイサービスなどの公的・民間の施設があり、集団活動のルールや、コミュニケーションスキルを身につけていきます。
どう支える? ASDのお子さまのサポート方法
ASDに対する支援には、家族や学校などの周囲の理解とサポートが大切です。 子どもから大人までのライフステージに応じて、適切なサポートと理解を深めることで、ASDの人がよりよい日常生活と社会生活を送れるようになります。 ASDのお子さまのサポートの基本は、お子さまの特性を無理に変えるのではなく、環境に合わせて適応をはかるように支援していくこと。よい行動をしたときにほめて、よくない行動をしたときには「どうしたらいいのか」を具体的に伝えていくことが大切です。 よい行動も、「最後まで話が聞けてえらかったね」など、「どうしてほめられているのか」わかるよう具体的な声かけがおすすめです。 よくない行動をしたときに、「それはよくないよ」と伝えることも、察することが苦手なお子さまには必要なことです。しかし注意だけで終わってしまったり、全部代わりにやってあげてしまったりすると、お子さま自身が次にどうすればいいのかわからなくなってしまいます。 「こうやろうね」とよりよい行動を示し、お手本を見せながら一緒に取り組むことが、自分で生きる力につながっていきますよ。
【体験談】みんなはどうしている? ASDのお子さまのサポート
ここまでASDの特徴やサポート方法などについてご紹介しました。 ここでは、ASDのお子さまを持つ保護者のかたに、お子さまの様子やご家庭でのサポート方法などについて伺いました。 一人ひとり特性は違いますが、お子さまへのサポートの参考にされてみてくださいね。 岡山県 年長以下保護者 もなり 息子は予定外のことや、したことがないものに取り組むのが苦手です。 前もって明日の予定を伝えたり、絵や写真を見せたりすると、受け入れやすいようです。 神奈川 小4保護者 カピさん 物の置き場を決め、できるだけ変えないようにしています。 こだわりが強いので、その場所にないと怒ってやる気をなくします。 置き場所を固定したことで、勉強や学校の準備などがスムーズにできるようになりました。 中1保護者 スケッチ 父兄も参加できる行事やイベントは、初めはなるべく一緒に行きます。 様子がわかれば次からはアドバイスをして一人で行かせたり、送迎だけしたりしています。 本人もパニックを起こすこともなくなり、自信になっていると思います。 福岡県 小5保護者 むっちん 自分の困りごとを発信できません。具合が悪くても体育に参加したことがあり、家に帰ってその話を聞いて驚いたことがありました。 そのため、困ったときにとるべき行動を絵で描いたSOSカードを作りました。 絵に沿って行動すれば良いので本人も助かると言っています。