工藤公康氏が31回目の野球教室開催。「少しでも長く、自分の夢をかなえられるように野球を楽しんで頑張って」と子どもたちにメッセージ
プロ野球、福岡ソフトバンクホークスの前監督である工藤公康氏らが講師を務める、小学生を対象にした野球教室「チャリティ・キッズ・ベースボール・スクール 2024」が12月8日、東京・明治神宮外苑室内競技場で開催された。 この野球教室は21世紀における人材創りを目的に1987年に設立された団体「二十一世紀倶楽部」の会員である工藤氏の「野球を通じ次世代を担う子どもたちの人材育成を」という思いから始まったもの。1994年にスタートし、今回が31回目となる。 今年は少年野球チーム11チーム約95人が参加。工藤氏の他に大江竜聖(巨人、投手)、市川友也(巨人コーチ)、武岡龍世(ヤクルト、内野手)、並木秀尊(ヤクルト、外野手)、十川孝富(巨人OB、外野手)、鈴木尚広(巨人コーチ)、織田淳哉(巨人OB)が講師を務めた。 工藤氏は練習に先駆け「みんなに会えるのを楽しみにしてきました。楽しい野球教室にしましょう」と挨拶。他の講師たちも「短い時間ですけど、楽しい時間を過ごせたら」(大江)、「短い時間ですけど上手くなるように頑張りましょう」(武岡)などと子どもたちに呼びかけた。また現在、巨人のスカウトを務める織田氏が「今日はいい選手を探しに来ました」と挨拶すると子どもたちは笑顔に。
練習はまずは野球の基本であるキャッチボールから。プロの選手がキャッチボールをして見せ、工藤氏は「体を大きく使うのが大事。そのためにはしっかり足を上げる」「相手が捕るまでボールから目は離さない」「体を大きく使ってバランスよく投げればコントロールが良くなる」などと解説したうえで「見て真似る。見ることは大事」と上手な人の動きをしっかり見ることの大事さを説いた。 子どもたちがキャッチボールを始めると工藤氏ら講師陣は見て回りながら「ナイスボール」「できるやん!」「自信を持って」などと声をかける。 続いては投手、捕手、内野手、外野手のポジションに分かれての指導。 投手担当の工藤氏は恒例のプラスチックバットを使ってのトレーニングを開始。これは肩やヒジを痛めないような投げ方を身につけるために工藤氏が考案した練習法。工藤氏は「バットを前に振る。足を上げて前で振る。強く振らなくてもいいから前で振る」などとやり方を説明しながら自ら見本を示す。このバット振りトレーニングの次は発泡スチロールのボールを使ってのトレーニング。これも正しいフォームを身につけるためのもの。工藤氏は「正しいフォームで投げるとボールは真っ直ぐいく」とここでも自らやって見せる。言った通りに球が相手の胸元に納まると子どもたちは感嘆の声を上げる。続いて子どもたちもやってみるがなかなか真っ直ぐに球はいかない。そんなときも工藤氏は「力を入れ過ぎちゃダメ」「腕を前に振る」などとアドバイス。徐々に思ったところに投げられるようになる子どもたち。