「不妊症の原因は女性だけじゃない」婦人科医が語る“パートナー2人で検査を受けるべき理由”
不妊検査はどこで受けられる? 注意点は?
編集部: 不妊検査はどこで受けられますか? 干場先生: 女性側のみの検査であれば婦人科で受けられますし、男性側のみであれば男性不妊を掲げている泌尿器科や婦人科で受けることができるでしょう。また、男女ともに不妊の検査ができる婦人科もあります。ただし、効率よく原因を特定させて不妊治療をスムーズに進めるためには、パートナーと一緒に不妊症外来などの専門性の高い医療機関を受診するのがおすすめです。 編集部: 不妊検査を受けるにあたって、知っておいた方がいいことはありますか? 干場先生: 特に女性の場合は年齢が大きく関係するので、なるべく早く受診していただきたいと思います。不妊症の定義として「1年以上妊娠に至らない」とお伝えしましたが、30代以降であれば1年待つ必要はないと考えます。結婚や妊娠を考え始めた時点で、一度調べることをおすすめします。 編集部: 検査を受ける際の注意点があれば教えてください。 干場先生: AMH検査はピルを服用していると正確な検査結果が出せないので、服用を中止して3カ月経過してから検査する必要があります。また、「生理中だと受診できませんか?」と聞かれることもあるのですが、基本的には問題ないことがほとんどです。 編集部: 最後に、読者へのメッセージをお願いします。 干場先生: 不妊に関する悩みに対しては、早めに動くことが非常に重要です。不妊症の定義である「1年」を待つ必要はないので、妊娠を考えた時点ですぐにでもご相談いただくことをおすすめします。また、不妊は女性だけでなく、男性にも原因があるかもしれないことを知っていただきたいです。さらに、妊娠も育児も夫婦で取り組む必要があるので、「何歳までに何人ほしいのか」などを2人で話し合って、それに向けた計画を立てることも大事です。目標やゴールを定めると、不妊治療のステップアップも迷うことなく考えやすいのではないでしょうか。