子どもの主体性はどのように引き出す?3つのポイントを専門家が解説 体験談も
【●中学生のお子さまの場合】 本人からやりたいと言った事は尊重しています。また、より良い方法や先の見通しなど、自分で考えさせています。 (千葉県 おばちゃまさん 中学2年生の保護者) 子どもへの接し方について、普段から「声をかけすぎない」「指示しすぎない」「見守る」の3つを守るように、気をつけています。 (神奈川県 おちびさん 中学3年生の保護者) 身につける洋服、文房具などの持ち物、宿題で漢字と算数どちらから取り組むかなど、ささいな事も自分で選択する機会を与えてきました。その成果かどうかはわかりませんが、高校受験の志望校も自分の考えで決めて、自分から目標に向かって取り組むことができました。 (東京都 むまさん 中学3年生の保護者) うちの子の場合、料理をすることが主体性を伸ばすのにとても効果がありました。パソコンでレシピ選びから始め、失敗したり成功したり、自分で考え、行動する癖がついています。 (島根県 ぱきらさん 中学1年生の保護者) 【●高校生のお子さんの場合】 危険なことなど本当にやってはダメなところだけを管理して、それ以外は自分の判断に任せています。 (神奈川県 りゅうめいさん 高校1年生の保護者) 子どもが自分から進んで物事に取り組めるように「~しなさい」的なことはあまり言わないようにしています。 (広島県 クローバーさん 高校1年生の保護者) 家族旅行やキャンプに行く前には、旅行先の観光地やお店などを自分で調べて、計画を立ててもらっています。自分で考えるので旅行も積極的に楽しめて、また、高校2年生で友達と旅行したときにその経験が役に立ったそうです。 (岡山県 ふぐ田ふぐ子さん 高3生の保護者)
まとめ & 実践 TIPS
主体性とは、自ら考え判断し、責任を持って行動に移すこと。決して目新しい言葉ではありませんが、急速に変化する社会を生きていくために、ますます重要になっています。誰かに決められたことを受け身でやっても、お子さまの主体性は発揮されないままです。お子さまの主体性を育むには、お子さまが自分でやりたいことを決め、成功しても失敗しても、最後までやり遂げる経験を積むことが必要です。 その第一歩として、お子さまが自分から「やりたい」と興味を示したことは、小さな失敗やトラブルがあったとしても、最後までとことんやらせてあげましょう。主体性を発揮する場は、何も勉強面だけではありません。1つの側面だけみて、お子さまの主体性がないと判断せず、お子さまが何を好きなのか、何に興味があるのかに関心を持ちながら接していけるとよいですね。 ※2024年2月に行った「保護者のかた向けアンケート」(1,217人回答)に寄せられた体験談をもとに作成。
プロフィール 岡部 悟志(おかべ さとし) ベネッセ教育総合研究所 主任研究員 東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程修了。博士(学術)。これまで高等教育や社会人領域の調査研究を担当。その後、一般教育市場(産業)についてのリサーチに携わる。現在は、乳幼児から初等中等領域までの、子どもの発達や成長、保護者の子どもへの関わりや教育観などに関する調査研究に取り組んでいる。