処理費が約8000万円だった「淀川のクジラ」、今は名古屋に…世間の関心を集めた淀ちゃんの現在。
「淀ちゃん」と呼ばれ世間の関心を集めた、淀川の河口に迷い込んだクジラの処理費について新たに話題になっているので記憶に新しい人も多いはずだ。死体は紀伊水道沖に沈められたが、実は処理されるまえに淀ちゃんから採取された歯や胃の内容物が展示されている。これを機会に海ついて関心をもってみてはいかがだろうか。 【画像】「うわぁ大きい…」淀川に迷い込んだマッコウクジラ
海―生命のみなもと―
海は、水惑星地球の象徴であり、地球上のあらゆる生命のみなもとです。海は、地球表層の物質とエネルギーの循環を駆動し、そこに成り立つ生態系を育んできました。また、私たち人類は、海のめぐみを享受すると同時に、海の厳しさを乗り越えることで繁栄してきました。そして現代では、人間活動に伴う環境への影響が、海でも様々な変化として顕在化しています。 私たちの身近にある「海」の誕生から現在を多様な生物の紹介とともに解き明かし、さらには海との未来を考えていく特別展を開催します。海で生まれ、進化し、海のめぐみとともに生きてきた生物の姿を知ることで、私たちが今後どのように海と関わっていけばいいのか、そのヒントも見つかるかもしれません。 【海展・4つのポイント】 *どうして地球には水があるの? 海の誕生と生命の起源に迫る。 *日本の海は世界の海の縮図?! 多様な生物を育む日本の海を解き明かす! *旧石器時代から海洋開発の最前線まで―― 人類は、いかにして海からめぐみを得てきたのか。 *人類が海に与えている影響とは? 海の今と向き合い、海の未来を考える。
第1章 海と生命のはじまり
そもそも、地球になぜ海が存在するのかを理解するためには、地球における水の起源を解明しなくてはなりません。地球の水の起源物質は、小惑星「リュウグウ」から得られた試料の分析から多くの新知見が得られつつあります。 本章では、始原的隕石から太陽系惑星に至る水の起源、地球史における海の誕生と進化、そこで育まれた現在の私たちにつながる初期生命の生態系について最新の研究成果と標本を使って紹介します。