眠りが浅く、やる気が起きない...悩みを抱える50代に、精神科医が伝えたいこと
お金がからむ問題は、弁護士を入れたほうがいい
【相続争い】 母の面倒も見なかった妹に遺産の半分が行きそうで納得できません。 最近、母が亡くなり、妹と遺産分割でもめています。妹は、認知症だった母の面倒を、近くに住む私に任せきりだったのに、遺産は欲しがり、遺産分割に弁護士を入れてきました。その弁護士と私でやりとりしていますが、妹に遺産が半分行きそうで納得できません。(50歳・女性)
――こじれるのは元から感情的なしこりがあるから。第三者を入れて法的に解決すべし。 ―― お金がからむ問題は、弁護士を入れたほうがいいでしょう。弁護士に頼むメリットは、自分の主張を代弁してもらえることです。 弁護士であれば、アナタの介護に対する貢献分も加味して調整してくれるでしょう。言いたいことがあるのに、ちゃんと言えないから、ストレスがたまって相手のことが許せなくなるのです。そうならないために第三者に入ってもらうわけです。 特に相手が弁護士を立てている場合は、プロに対して素人のアナタが戦うので、思うように主張が通らず、余計に嫌な思いをするのではないでしょうか。 弁護士費用がもったいないという人もいますが、自分が前面に立って消耗して嫌な思いをするのと、弁護士費用のどちらを取るのかということでしょう。アテクシなら多少お金を払っても、面倒くさくてモヤモヤする問題からは離れたいと思います。 相続にからんで、きょうだい間でもめる話をよく聞きますが、感情的にこじれるのは、もともとの関係があまり良くなかったことが背景にあります。前から相手のことが嫌いだった。それが相続という問題で一気に吹き出し、感情を増幅させてぶつけ合うことになるのでしょう。 こうなると冷静な話し合いは難しい。感情的に疎遠になっている兄弟姉妹で、相続問題が起きそうなときは、最初から弁護士を立ててしまうのがお互いに嫌な思いをしないで済む方法のように思います。
Tomy(精神科医)