韓国俳優チョン・ウソンが問題提起した「非婚出産」…20代43%「結婚No、養育Yes」
俳優チョン・ウソン(51)が、モデルのムン・ガビ(35)が3月に出産した息子の父親である事実が一歩遅れて知らされ、インターネット上では「非婚出産」を巡る甲乙論駁が続いている。「父親として養育責任を全うすればよく、必ず結婚を前提にする必要はない」という意見と「現実的に婚姻とは関係なく養育の責任を全うすることはできない」という意見が拮抗しながらだ。 チョン・ウソンの所属事務所Artistカンパニーは24日に公式立場を通じて「ムン・ガビさんがSNSに公開した子どもはチョン・ウソンの実子で間違いない」とし「養育方法に対して最善の方向で議論中だ。(チョン・ウソンは)父親として子どもに対して最後まで最善を尽くす」と明らかにした。2人は正式に交際した関係ではなく、結婚する計画もないことが伝えられた。 2人の婚外出産を契機に結婚を前提にしない養育に対する賛否世論が激しくぶつかっている。一部では婚外出産・養育は無責任な行動という批判が出てきた。大学院生のクォンさん(28)は「ひとつの命を産み育てる過程で、経済的な部分は極めて一部」とし「育児・家事・情緒的な支援まで、どちらも等しく責任を負うことができなければならない」と指摘した。一部オンラインコミュニティでも「養育費は最小限の収拾にすぎず、責任ではない」「父親は養育費だけを負担するATM機か」などの厳しい批判があふれた。 反面、望まない結婚がむしろ養育に否定的な影響を及ぼすとの意見もある。大学生のシムさん(21)は「2人のうち1人でも結婚を望んでいない状態で法律婚を結ぶとしても理想的な家庭の雰囲気ではない」としながら「非婚関係で養育費を支援し、道義的な責任を負うことが現実的」と話した。会社員のチェさん(27)も「子どもの生物学的親が理想的な配偶者ではない場合もある」とし「不必要な介入なく養育費の支援を受けるだけのほうがよい場合もある」と話した。 論争を離れて少子化時代に婚外子に対する社会的認識にも変化が必要だという反応もあった。大学生コミュニティにコメントを載せたある投稿者は「今回のことを契機に多様な形の家族に対する議論が活発になれば」とし「結婚という制度的拘束がなくても子どもを産み育てることができる社会的環境が整っていかなくてはならない」と主張した。実際、韓国社会は他国に比べて婚外出生率が低い。経済協力開発機構(OECD)の家族データベース(Family Database)によると、2020年OECD平均の婚外出生率は全体の42%に該当したが、韓国・日本・トルコ(テュルキエ)は5%を下回った。 ただし、韓国でも婚姻外出生数は徐々に増えつつある。8月韓国統計庁が発表した「2023年出生統計」によると、昨年婚姻外出生者は1万900人で歴代最多だった。全体出生児23万人の4.7%、20人に1人が婚外子ということだ。若年層を中心に「結婚は義務」という認識も薄れる傾向にある。統計庁が17日に発表した「2024年社会調査」によると、今年20~29歳の中で42.8%が「結婚しなくても子女を持つことができる」と答えた。2014年30.3%と比較し、10年間に12.5%ポイント増加した格好だ。 ソウル女子大学社会福祉学科のチョン・ジェフン教授は「養育、住居を合わせる制度的支援が相変らず法律婚の枠組み内に残っているため、非婚出産に対する甲論乙駁が起きている」とし「非婚出産に対する肯・否定論争を越えて、韓国社会がどのように多様性を包容して制度的な裏付けを用意するのかに対する解決法が出てこなければならない」と話した。