代表漏れした本田、香川、岡崎はこのままロシアW杯本番でも外されるのか
FIFAランキング2位のブラジル(10日、仏リール)、同5位のベルギー(14日、ブルージュ)との国際親善試合に臨む日本代表メンバーが31日、日本サッカー協会から発表された。 招集されたのは25人。浦和レッズで台頭してきたMF長澤和輝が初招集され、新天地ベルギーで活躍中のMF森岡亮太(ワースラント・ベフェレン)が約3年ぶりに復帰した一方で、FW本田圭佑(パチューカ)、MF香川真司(ボルシア・ドルトムント)、FW岡崎慎司(レスター・シティー)がそろって選外となった。 本田は2008年6月、香川は同5月、岡崎も同10月にそれぞれ国際Aマッチでデビュー。岡田武史からアルベルト・ザッケローニ、ハビエル・アギーレ、そして現在のヴァイッド・ハリルホジッチに監督が代わるなかで、常に日本代表を牽引してきた。 国際Aマッチ出場試合数は本田が91、香川が89、岡崎が111を数え、3人があげたゴールの合計は114に達する。文字通りの“ビッグ3”がそろって招集外となるのは、国内組だけで臨んだ大会や国際親善試合を除けば、3人が常連となってから10年目に入って初めての事態となった。 ニュージーランド、ハイチと対戦した10月シリーズでも、本田と岡崎は招集外だった。しかし、本大会のグループリーグでも対戦する可能性がある強豪国の胸を借りる、いわば「仮想W杯」となる今回において、香川を加えた3人が外れたことは大きな意味をもつと言っていい。 東京・文京区のJFAハウス内で行われたハリルホジッチ監督の記者会見でも、質疑応答の冒頭で3人を外した理由が問われた。指揮官は「パフォーマンスのいい他の選手をテストするためだ」と答えたうえで、3人の現状に対して満足していないと明かした。 「彼ら本来のパフォーマンスを見つけるべきだ。他の選手よりいいパフォーマンスを見せてくれたらここにいる。それぞれとディスカッションをしたし、説明もした。これを競争と呼ぶのだろう」 要するに右ウイングを主戦場とする本田は、浅野拓磨(シュツットガルト)と久保裕也(ヘント)よりも序列が下と判断された。同じく香川はトップ下及びインサイドハーフで倉田秋(ガンバ大阪)、長澤、そして森岡の、岡崎は1トップ争いで大迫勇也(ケルン)だけでなく、J1の得点王争いでトップに立つ興梠慎三(レッズ)、2位タイの杉本健勇(セレッソ大阪)の後塵を拝していることになる。 「こうした変更に慣れていない人もいるだろう。しかし、たとえば最近の長澤を見て、A代表でどうなるか非常に興味がわいた。就任会見でも言ったが、各選手が戦ってA代表の席を勝ち取らなければならない。パフォーマンスがよければ、名前はどうであれ関係ない」