【50代女子旅】3人で陶芸の里・茨城の笠間(かさま)へ!アート&おいしいもの、そして笠間焼も堪能
「茨城に何があるっていうんですかー、と思っていた私。いやはや、いろいろありましたー」とは、料理家の山脇りこさん。 第2回は、関東を代表する陶磁器の街、笠間へ。器だけじゃない、眼福&口福な陶芸の里・笠間への旅、書き下ろしエッセイ!
笠間へ、日動コレクションで烏に惚れた
「ぐっすり寝た朝、第1回で訪れた『ぱんや ムムス』さんのパンをいただいて、出発! 結城駅を出て常磐線の枝分かれ水戸線で向かったのは、陶芸の里・笠間に近い友部駅。通勤通学の皆さんと共に、50分ほどで到着。 笠間駅ではなく、友部駅に降り立ったのは2つの理由から。ひとつは、常磐線の特急『ひたち』『ときわ』が停まるから。帰りはこれでびゅーんと1時間ちょっとで東京へ帰れます。もうひとつが『かさま観光周遊バス』です。これは友部駅を出発し、『笠間工芸の丘』『茨城県陶芸美術館』『笠間日動美術館』など笠間の主要な見どころを巡っている画期的なバス。駅のロッカーに荷物を入れて、まずはこれに乗って笠間日動美術館へ」
「笠間日動美術館、それはかの銀座日動画廊の創設者・長谷川仁氏が郷里である笠間市に1972年につくった美術館です。しかも、え、ここに? あるのかー、と思うような絵画・彫刻が見られる世界水準の美術館(私の感想です)。 銀座の日動画廊といえば、そこで作品が取引される=世界に通じるアーティストの仲間入り、と言われる老舗名画廊。その創設者=画商である稀代の目利きが、“何を自らの手元に残したのか?“ “なぜ売らずに自分のコレクションにしたのか?” それを考えながら見てまわるととても興味深い」
「美術館と言っても、その規模はまるでアートパーク。企画展示館(この時は、「没後55年 藤田嗣治展 FOUJITA in Paris & Villiers-le-Bâcle」開催中。藤田嗣治の作品を画商として扱ってきたからこそのラインナップ!)、フランス館、日本館、野外彫刻庭園から成ります」