【50代女子旅】3人で陶芸の里・茨城の笠間(かさま)へ!アート&おいしいもの、そして笠間焼も堪能
「もうひとつは、年間を通じて食べられる定番、ピスタチオ! 見よ、このそそる姿。夏は超激戦ですが、冬は予約できる日も増えるそう。ストーブの湯気を味方に冬の氷、寒がりになってくる50代ですが、おすすめしたい」
しめくくりに笠間の陶器を、自分へのお土産に。
「さて、笠間と言えば笠間焼。栃木の益子と並ぶ北関東の陶芸、民芸の里でしょう。笠間焼の歴史は江戸後期から。250年を越えると言われています。令和2年には『かさましこ』として日本遺産に認定されました。私の勝手な印象だと、わがふるさとに近い有田や波佐見のような『らしさ』が強くない、新しい感覚の作風のものが多いのが、笠間焼のおもしろさかと。笠間には、伝統に縛られすぎず、柔軟な発想で『自分の器』を作っている若い作家さんが多いと感じます。器の沼にはまって早数十年。やはり見ないで帰るわけにはいきません。買い物する前提で、旅の最後に笠間焼を見に、いざ」
「笠間を訪れると必ず寄る『回廊ギャラリー門』さんへ。ぐるりと回廊になった店内には、笠間で創作する作家さんたちの作品がずらり。私は、器を見て『あれを盛りたい』と料理が浮かぶものを手に取ります。そして手にとったら、目を閉じて触感を確かめてから、好きかどうか、連れて帰るかどうか決めます。器の肌感が、自分にとってとても大切だから」
「ここから坂を登れば、笠間芸術の森公園、そして茨城県陶芸美術館です。美術館の常設展では城県にゆかりの深い陶芸家の代表的な作品を見ることができます。あわせて、笠間焼の歴史を知ることも。 またギャラリーショップには笠間の作家さんの器が並んでいるので、ぜひのぞいてみて。私もこちらで器を求めたことが数回あります、おすすめです。 そして企画展もいつも楽しみなのです。4月7日までは『グラスアート・ライジング 藤田喬平、リトルトン、リベンスキーと世界の作家』として、1960年ごろからバラエティ豊かになっていくガラス造形を牽引した世界の作家23名の作品が展示されています。これがなんと茨城県内の企業の秘蔵コレクション。ガラスアートの黎明期を知る、見る、ガラス好きならたまらないはずです。 ちなみに、陶器市が開催されるのもここ、笠間芸術の森公園。毎年ゴールデンウィーク中にひらかれ、20万人以上が訪れる春の大陶市『陶炎祭(ひまつり)』と、10月下旬から11月初旬にかけての 秋の陶器市『陶と暮らし』があります。以前訪ねた10月上旬の『笠間浪漫』という笠間焼と地場産業のお祭りも楽しかったなあ」