山小屋泊かテント泊か?泊まり登山で悩みがちな宿泊方法の選び方とそれぞれの魅力を解説
宿泊を伴う登山で候補となる、宿泊方法。それは、山小屋とテント泊です。これらの宿泊方法は、エントリーユーザーから経験者まで常に悩まされ、そして比較されます。 【写真11枚】山小屋泊なら最小限の荷物で宿泊登山が可能。塔ノ岳山頂に位置する尊仏山荘での宿泊、北アルプスの雲ノ平でテント泊を写真で見る そこで今回は、基本的な情報比較とともに、それぞれの魅力をご紹介します。
山小屋泊の魅力
山小屋泊は、その名の通り、山中に点在する山小屋に宿泊する方法です。 山小屋にはそれぞれ特長があります。通年営業で常に利用できる山小屋、山頂付近に位置する小屋など、さまざまです。 登山の一手段として以上に、特定の山小屋に行くのを目的にする人もいるほどその存在感は大きく、魅力があります。 ◆安全な環境で宿泊できる 「山のホテル」と形容されるほど安全な山小屋。一つ目の魅力は、外環境を気にすることなく、安心して眠りにつけるということです。 どんなに風が強くても、大雨が降っても、山小屋に入れば登山中であることを忘れてしまいそうになることも。 十分な休息を取ることができれば、翌日の行動も万全な状態で開始できます。 筆者も、もちろん山小屋に泊まった経験があります。積雪で氷点下の中、山小屋のストーブの暖かさにどれだけ安心したか、あの気持ちは忘れることができません。 ◆最小限の荷物で宿泊登山が可能 山小屋泊は初心者におすすめの宿泊登山であるといわれていますが、その理由の一つが、テントや寝袋、食料の一部を持たなくても大丈夫、という点です。 テント泊だと、テント設営に関わる道具一式のほかに、寝袋やマットなどが必要になります。 少なく見積もっても40L、2泊以上なら50Lや60Lのバックパックを背負うことになりますが、山小屋泊なら1泊で30L以下に収められることも難しくありません。 このくらいの荷物であれば脚の負担は少なく、怪我のリスクは軽減されます。 また、軽い荷物であるからこそ移動距離を伸ばすことが可能になります。山小屋が点在しているエリアなら、長距離移動も叶います。 ◆山小屋ならではの食事や設備が楽しめる 山小屋はただ宿泊する施設ではなく、その個性は前述の通り「あの山小屋に行きたい」と思うほどの魅力があります。 山小屋独自のオリジナルメニュー、スタッフによる催し、入浴可能など、その山小屋でしか味わえない感動が待っていることがあります。 筆者が好きな山小屋は、コーヒーのオリジナルブレンドが楽しめます。 味だけでなく、その山小屋で飲むからこそ感じられる特別な時間は、苦労して足を運んで良かったと思えるものです。