浜松市の小学生が「住み続けられる未来の浜松市」をテーマにプレゼン。最優秀賞は野菜の捨てられる部分の再利用を提案
今回の会議で最優秀賞に受賞したチームは来年3月に東京都内で開催予定の「第5回国連を支える世界こども未来会議」への参加の権利が与えられ、そこで世界中から集まった子どもたちと一緒にワークショップを行い、その中から何人かがニューヨークの国連本部にアイデアブックを届けに行く事ができる。この日は昨年行われた「浜松市小学生SDGsアイデアコンテスト」で優秀賞を獲得し、今年7月にニューヨークを訪問した堀田惟月(ほったいづき)さんが訪れ、東京とニューヨークでの体験を紹介。堀田さんは「今回のニューヨーク訪問を通じて僕が学んだことは言葉が通じない相手ともさまざまな工夫をして、思いを伝えあい、お互いを認め合うことの大切さ。武器ではなく対話で争いを解決できれば、戦争で命を落とす子どもたちが減り、学ぶ機会を失うこともなくなる。また今、世界で起こってる問題について話し合い、良い解決策があればSNSなどで発信し、多くの人に知ってもらうのも大切だと思った。また自分たちができることを一人ひとりが考え行動に移すことも重要だと感じた。今回の経験を今後の生活に生かしたい。 “I wanna be~”。僕は人や動物、地球にも優しく接することができる大人になりたい」などと語った。 続いて子供たちが「ムダ0コンポストじゅんかんがた都市」「ゴミ拾いをウォークラリーで楽しく」「いつまでも自分らしく生きるまち オレンジタウン」「みんながくらしやすい町、浜松」「野菜のゴミが減っている未来を目指して!捨てる部分を使って新たなモノへ」「障害を抱えた人でも暮らしやすくしよう」「浜松アグリサイクル」「緑と共存し、CO2を活用するまち」「脱炭素!世界に羽ばたけ!空飛ぶ浜松シティ♡」「もったいないよ!残り物が魚のエサに大変身!!」といったアイデアを議場でプレゼン。
審査の間には詩歩さんとMCの高橋茉奈さんが「絶景から考えるSDGs」というテーマでトークセッションを行った。 これまで68カ国を旅してきたという詩歩さんはSDGsの観点から旅と気候変動を語る中で「異常気象が続くことで日本で紅葉狩りができなくなるかもしれない。山の中だけでなく、海の中でも異変は起きている。沖縄では海の中も温かくなって、サンゴが死んでしまっている。そうなると魚が住めなくなる」などと警鐘を鳴らす。 またオーバーツーリズムの問題ではバルセロナで起きた地元の人々による「観光客は家に帰れ」という大きなデモを紹介。「観光客が来過ぎて、住むのが大変になって、住民が旅行客に嫌がらせをしてしまった。もしかしたら日本も。そうならないといいなと思う」と語った。その中で「早起き」することで「自動的にオーバーツーリズムを解消できる」などと提案。「朝は日中よりももっときれいな景色を見ることができるメリット」とも語った。 そして「コミュニケーションの価値」という観点では「私はこれまで68カ国を旅して、いろいろな人と友達になった。世界中に友達や知り合いができると楽しい以外にもいいことがたくさんある。例えば今、テレビでニュースを見ていると、イスラム教のお話をよく聞く。戦争や過激な人たちといったニュースがたくさん耳に入ってくると思うが、実際にイスラム教の国に行ったり、イスラム教を信じている人たちに会ってみると本当に心が優しい人たちがたくさんいる。怖い人には一人もあったことがない」とイスラエル問題、そしてロシアのウクライナ侵攻といった例を挙げ「日本から距離が離れているので、他人事のように感じてしまうかもしれないが、世界中に友達ができているとニュースの難しい話題も自分のことのように身近に感じることができる。それは旅行をして世界中に友達ができたからだと思っている。68カ国を旅行したが、世界には200か国あるので、まだ3分の1。もっと世界中に行って、皆さんの知らない情報をゲットして皆さんにお届けできればと思っている」と多くの人々と“つながる”ことの大事さを伝えた。